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新規格「Wi-Fi 6」って?意外と知らない交換時期も

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「5G」の時代がすぐそこに迫っている。これはスマートフォンの通信に用いる電波の新規格で、実用化されれば現在の「4G/LTE」と比べ、最大100倍の高速通信が可能になるとされている(あくまで理論値だが)。通信時の遅延も10分の1に軽減されるというのだから、モバイルで対戦ゲームを遊ぶゲーマーにとっても嬉しい技術だ。

5G

※画像はイメージです(以下同じ)

 ここではそんな「5G」の話……ではなく、同様にデジタルライフを快適にしてくれる「Wi-Fi 6」について考えたい。こちらはすでに実用化が済んでおり、今まさに普及の途上にある。

「Wi-Fi」もナンバリングされるようになった

「無線LAN」を「Wi-Fi」と呼ぶこと自体は、この10年で大きく浸透した。しかし「Wi-Fi」の後ろに数字を付ける呼び方には、まだ馴染みがないかもしれない。それもそのはず、この呼び方が決定したのは2018年10月と、つい最近のことなのだ。

 過去の規格のうち、「IEEE 802.11n」に「Wi-Fi 4」、「IEEE 802.11ac」に「Wi-Fi 5」という新名称が追加された。

 この「4」と「5」は現在主流のもので、「スマホをWi-Fiに接続している」というシチュエーションでは、このどちらかで通信をしている場合が多い(ルータの設定によっては、「4」「5」の両規格を並行して利用することも可能)。

「Wi-Fi 4」(と最近呼ばれるようになったもの)が規格化されたときも、「5」のときも、対応する新型のWi-Fiルータに買い換えることで、より高速の通信ができるようになった。ここまで書けばだいたいの想像が付くかと思うが、「Wi-Fi 6」というのも概ねそういうものである。

「Wi-Fi 6」の真価とは

WiFi6

「通信速度が速くなる」。「Wi-Fi 6」対応機器では、やはり各社ともこれをウリにして新製品をアピールしている。

「6」規格上の最大通信速度は9.6Gbpsとされている。これは「ビット」(コンピュータの世界における最小単位)を毎秒96億個も送れることを意味しており、ファイルサイズを示す際に使われる「バイト」に換算すると、「DVD-ROM1枚分(4.7GB)のデータを約4秒で送れる」速度ということになる。

 たしかに速いのだが、「5」規格の6.9Gbpsと比べると39%増でしかない。「あれ、ちょっと控えめかな?」と思うのも仕方ないところだ。どのみち最高速度での通信を実際に行うことは難しいわけで、これはあくまで「理論値」である。

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