店員とお客の恋愛はありえる？ゴールデン街のキャストに話を聞いてみた

世の男性に癒しを与えてくれるキャバクラやガールズバー、コンカフェ、スナックなどに所属する女性キャストたち。仕事で相手してくれているとわかっていても、お気に入りの女性キャストに惚れてしまう男性も少なくないだろう。

中には女性キャストに本気で恋をしてしまうお客もいるそうだが、そもそも店員とお客という状態から交際に発展することはあるのだろうか。そこで今回はゴールデン街の老舗で2年以上働いているあおさんに「店員が男性客に惚れてしまうこと可能性」について話を聞いた。

「100％ない！」とは言い切れないが…

―率直に“客と店員が恋人同士になること”はありえると思いますか？

「まず私としては『仕事なのでお客と恋することはありえない』というスタンスです。なので、私は『ない』という回答になります。しかし人間同士のつながりのため、気が合えば恋に発展することもありえなくないと思います。

ただ変に夢を見させても嫌なので、ハッキリ伝えると、やっぱりほとんどの女性キャストは仕事でコミュニケーションを取っているだけかと…。もちろん“みんながみんな”とは言いませんが、お客側が『自分だけは違う』と勘違いして、強引に距離を縮めてくる場合もあるので、そこは冷静になって大人な対応をして欲しいですね。

私の場合は大前提として「お店にきてもらってこその雰囲気を楽しんで欲しい」と思っていて、お客様とプライベートで会ってお話しすることはありません。なので、私はお客様と飲みに行くことはないのですが、店によっては、お客様と他で飲むこともあると思うので、その場合について考えてみます。あくまでも私の経験にもとづいた推測になりますが…。

例えばAさんとBさんという常連客がいて、仕事終わりにたまたまAさんと飲みに行くことになって、その後、仕事終わりにBさんに飲みの誘いをされ、予定があったので断ったとします。そういうのってすぐ噂話みたいな感じで広まるので、Bさんに『Aさんとは飲みに行った』とだけ伝わってしまい、悪い気持ちになって店にこなくなる…という展開も十分に考えられます。

ゴールデン街は狭いコミュニティなので、噂話がまわりにまわってお客から『あおさんって○○さんが好きなんですか？』と言われることも少なくないです。身に覚えがないので、毎回驚かされます…。

こういった状況を考えるとお客に対して勘違いさせるような行動は控えるようにしてますし、逆にお客もそこまで先のことを考えて『この行動は迷惑になるからやめよう』と踏み留まって欲しいですね。

少し難しい話になりましたが、店員もお客も『相手のことを考えた行動』を心がけるべきだと、私は思います。もしかしたら、そうすることで、恋愛に発展する可能性が生まれるかもしれませんね」

お客と店員の恋愛に対して「私はない」と断言するあおさん。それはお客をもてなすプロとしての言葉であり、他の女性キャストも同じように考えているのであれば、お店の女性と交際するのは“かなり難しいこと”と捉えるべきではないだろうか。

店員同士・お客同士の方が交際に発展しやすい？

―周りで客と店員で恋人になったという話は聞いたことはありますか？

「あくまでもゴールデン街での話になりますが、たまに聞くくらいですね。

ただガッカリさせて申し訳ないですが、『客と店員』というよりも客同士や店員同士が付き合っていることの方が圧倒的に多いです。

先ほども言いましたが、店員とお客は仕事上の関係。しかしゴールデン街では初めてご一緒したお客様同士で意気投合し、その後も関係が続いていくこともよくあることだし、店員同士は社内恋愛と同じことなので、交際に発展するのは全然ありえますよね。

私の知っている限りだと、立っている店は違うけど、他の店の店員同士で交際や結婚をしたカップルも数組いました。かなり不純な理由なので、真に受けないで欲しいですが、ゴールデン街だったら店員になってしまった方がお付き合いできる可能性が上がるかもです（笑）

ただ難しいのは店員とお客が交際したとしたら、それが表沙汰になることを避けるので、頑なに公言していない可能性もあります。女性キャストにパートナーがいると明らかになれば、売上に大きな影響が出てしまうので…」

あおさんの経験してきた中でわかることを語ってもらったが、ハッキリとした真相は定かではなさそうだ。最後に女性キャストに評判がいい男性客の特徴について質問をしてみた。

あおさんが伝授する「女性キャストに好かれるお客の特徴」

―どのようなお客が女性キャストから好まれる傾向にあると思いますか？またあおさん自身はどのような男性に惹かれますか？

「やはりお酒の席なので、楽しく飲んで、程よく酔っ払って、それでも周りのお客さんや店員、自分自身にリスペクトを忘れない人がいいですね。私の見ている限りだと、キャパを超えてまで飲む、他のお客様にダル絡みするといったお客様が多いように感じます。

後はオブラートに包まずに言うと私も商売なので、お店に何度もきてくれてお金を使ってくれる人は最高です（笑）

他には『人の悪口や噂話をしない人』も印象が良くて、私もそういった人は男女問わず素敵だと思います」

ゴールデン街だけでなく、他のキャバクラやガルバといった夜のお店でも通ずる“あおさんのアドバイス”。決して女性キャストの恋愛を否定するものではないが、あおさんの言うように相手の立場をしっかりと理解してあげることが大事な一歩なのかもしれない。

＜取材・文／田崎麻衣＞

＝＝＝＝＝

【取材協力】

あお（生ハム子）

大学卒業後、広告代理店勤務を経て、ゴールデン街勤務を天職だと自覚する傍ら、酒場と人間に翻弄される毎日の中でブログや記事など多岐に渡って執筆中。大学在学中に神奈川県大井町観光大使｢ひょうたん娘｣を務め、2021年、ミスiD2021クリエイティブヒロイン賞受賞。

Twitter:@nemutaiyonee
Instagram:@namahamustaglam
ブログ:http://kikurageoisii.hatenablog.com
note:http://note.com/achannooitoma

あわせて読みたい

「女の子しか生まれない」「コックピットケアーがきっかけ」パイロットとCAの社内結婚あるある｜職場ミステリー

【新宿街中華】朝～晩の通し営業で味もハズレなし。「岐阜屋」でステキな思い出を！