「笑顔禁止!筋トレ禁止!」地方職員の父親が決めた家族ルールがエグすぎる|変なルール
謎の「筋トレ全面的に禁止」
また工藤さんが小学校高学年の頃、自分の部屋で腕立て伏せや腹筋等をしていると、父親がいきなり部屋に入ってきて「プロレスラーになるのか?馬鹿野郎!」と殴られたそうです。「それから実家では筋トレが全面的に禁止になりました」
さらに困ったのは、父親の「スポーツアスリート」に対する偏見でした。そのため、野球観戦やオリンピック観戦等には否定的で、駅伝のテレビ中継も実家では観ることができなかったそうです。そのため工藤さんは「野球好き」の同級生との付き合い方に困り、悩んでいた時期がありました。
同級生の野球の話題についていけない
「小学生低学年の頃、同級生の野球少年の誕生会に招待されると、同級生と招待された他の少年たちが、プロ野球選手の話題で盛り上がっていたんです。でも僕は話についていけなくて、だんだん苦しくなったので、途中で帰ろうとしたら同級生のお母さんが『具合でも悪いの?家に電話しておきましょうか』と心配されたので、『大丈夫です。家に電話しないでください』と逃げるように帰宅しました。父親に他の家で野球の話をしていたことがバレたら、怒鳴られるでしょう。それが怖かったんです」
それがきっかけで同級生らと仲良くするには野球のネタを知っておいたほうが良いと悟った工藤さん。父親に内緒でこっそり有名な野球アニメのビデオを見たりしていました。さらに工藤さんの受難は続きます。
肉体派の野球少年を間近で見てくらくら
「高校は文武両道の進学校で、近隣の市町村の中学から野球少年がうちの高校に推薦入学をして、同じクラスになったんです。彼のフィジカルが半端なく、まるでコミック『北斗の拳』から飛び出したような筋骨隆々の肉体派が教室内で筋トレをしているのを見た途端に、頭がくらくらしました。父親から禁止されてきた世界(筋肉隆々のアスリート、筋トレ)、父親が禁じてきた人を受け入れた体験でした」
父親が作ったルールに振り回された工藤兄弟たち。妹は高校卒業後、関西の大学に入学し、そのまま関西で結婚したのは、実家と距離的に疎遠になれるからだそうです。