【ハムカツ太郎さんインタビュー】趣味の「昭和的居酒屋巡り」「ハムカツ巡り」が仕事につながった
大手アパレル退職後、Uber配達員を実践し感動
他方、原さんは当初漠然と「定年の60歳までこのまま働くんだろう」と考えていた一方、50を過ぎたあたりから「いや待てよ。60歳まで勤めても、その後どうしたらいいんだろう」と思うようになったという。
原さんが新卒で入社した時代とは違い、「働き方」が多様化していることもあり、それから自分のすべきこと、やりたいことを模索し始めた。また、2人のお子さんが大学に入ったこともあり、定年前の55歳で会社を早期退職することにした。
「ただ、このときは本当にその先のことは何も考えていなかったんですよ。幸い失業保険ももらえていたので、辞めてから先のことを考えようと思って。
そのとき、失業保険の規則の範囲内で4ヶ月くらいUberの配達員もやってみました。『これは良い仕事だ』『1人でできる』『働きたいときに働けて、ヤメたいときにヤメられる』と。55歳まで、長年サラリーマンを続けてきたので『外のこと』がよくわからなかったですけど、一歩外に出てみると『こんな良い仕事があるんだ』と思って感動しました。同時に、漠然と抱いていた不安に対しても『今はいろんな働き方があるから、60を過ぎてもなんとかなるかもしれない』なんて思うようになりました」(原さん)
また声がかかり「支配人」という第2の人生をおくることに
しばらくの間、第二の人生を「外に出て」模索していた原さんだったが、その状況を知った前出の『SHAKOBA』の運営者は、また原さんに、原さん自身では想像もしていなかった誘いをした。
「『SHAKOBA』という東京・竹芝にオープンするコミュニティスペースの支配人をやってほしいと声をかけてくれました。『自分にできるかな』と思いましたが、それまでに『人の繋がり』の大切さを痛感していましたので、お引き受けすることにして今にいたっています」(原さん)
この『SHAKOBA』は、規定料金を支払うことで利用できるスペースだ。シンプルに会議室としての利用もできるが、卓球スペース、キッチンスペース、ライブスペースなどもあり、様々なコミュニティでの用途に対応している。
現在多いのは、キッチンスペースでの料理のYouTube撮影、ライブスペースでのトークライブ、MV撮影やパーティー利用などだという。
他方、ドリンクバーもあり、酒類の販売も行っている。原さん監修の「ハムカツ」もおつまみとして出されている。