「慰労金」という名の口止め料が…

「近くに座っていましたが、もう辞めるから無敵状態なんだろうなって。私も処分ナシはおかしいと考えていたので、Nさんには『もっとやっちゃえ！』と心の中で煽ってました（笑）」

　同僚有志による送別会の話が出た時も「自分にパワハラした人間が来るなら行きません！」とわざと本人に聞こえるように言い、結局、課長だけ不参加。その際、Nさんは給料約2か月分の“慰労金”という名目の口止め料が出ることを暴露していたそうです。

「彼は『それにしては少なすぎますよ』って毒を吐いてましたけどね。その4か月後、私もこの会社を辞めましたが、本当は契約更新できたんです。ただ、パワハラを放置するような会社では働きたくなかったので。いつ自分に矛先が向くとも限りませんから。当然、派遣会社にパワハラのことは全部報告させていただきましたけどね（笑）」

　パワハラを我慢し続けた結果、適応障害やうつ病を発症しては元も子もありません。彼のように辞めて環境を変えることを選択肢のひとつとして考えるべきかもしれませんね。

－特集・びっくりした退職トンデモ行動－

＜TEXT／トシタカマサ　イラスト／パウロタスク（@paultaskart）＞