夜職からSEが意外と向いているワケ

染谷里奈さん

――それは数字では表せないプラスな側面ですね！ 他にはどんな職種に就かれているのでしょうか。

染谷里奈（以下、染谷）：意外かもしれませんがSEになる方も多いです。企業からは「エンジニアにコミュニケーション能力の高い人は多くない。昼ジョブから採用することでエンジニアとしてはまだまだスキルが低くても社内や社外でのコミュニケーションの橋渡しとして重宝している。未経験でもいいから採用したい」と言っていただくことが多いですね。

　手に職のある仕事なので、夜職経験者の子たちからしても給与面で前職との金銭面のギャップが少なく、頑張り次第で稼げるお仕事という魅力があるようです。努力をする子たちが多いので、未経験でも頑張って勉強すればスキルを向上させていけるという目に見える成果が嬉しいと聞きます。

コミュニケーションスキルや対応力が武器に

――夜職を経験していたことで得られたメリットや強みもたくさんあると思いますが、実際にどういった場面で発揮されているのでしょうか。

坪嶋：交渉や社外の会食の際には高いコミュニケーションスキルや柔軟な対応力が発揮されていますね。実際に昼ジョブの女性陣も全員が夜職経験者なのですが、企業と交流する際にはとても安心感があります。気遣いができる、誰とでもすぐに仲良くなれる、相手が求めているものを察知する、会話に入れていない人へのフォロー、その場の空気感も感じ取れるため、商談でも気に入ってもらえるケースも多いです。

染谷：夜職経験を活かすというよりも染みついている部分が強いと思います。こうした能力やスキルは研修で得られるものではなく、人生で積み重ねてきたものや人間性の部分なので実際の求職者の人たちもいかんなく発揮していると思います。ビジネススキルは後から頑張ればいくらでも得られると思いますが、こうした根本的な人としての魅力を持っていることで社内や社外で重宝されているケースはよく聞きますね。