習近平政権への不満が爆発!中国を脱出した「上流階級」が日本を目指すワケ
メリットもあるが懸念点も
ところで、そうした中国からの移住者の流入は日本の国益にかなうのだろうか。
「単純に税収が増えるという利点以外にも、現役世代の中国人が日本に拠点を構えることで、情報交流や知識のトリクルダウンが起き、経済や産業の活性化につながる可能性はある」と肯定的に見るのは安田氏。
姫田氏も、「日本企業が、年功序列や終身雇用に代表されるガラパゴス的価値観から脱却し、外国人材を日本人と同等に扱うようになれば、資産を持たない若者も日本への『潤』を目指すようになるでしょう。特に日本で不足しているITエンジニアは、中国には優秀で若い人材が豊富」と話す。
安保・警備上の危険性も否定できない
ただし、懸念材料もある。公安関係者のA氏が話す。
「中国人富裕層らが、経営難に陥った宿泊施設や商業ビルを買収したり、水源地や離島などの日本の安全保障上、重要な不動産に触手を伸ばすという動きも出てきている。彼らの背後に中国政府の利益につながる行動を取る者がいた場合、日本の安保・警備上の危険性も否定できない。また、潤で来日する中国人の送金手続きや親族の呼び寄せなどに便宜を供与した日本人が、中国当局から違法行為に“加担”したとみなされ、思わぬ事態に巻き込まれるというリスクも排除できません」
潤の存在は日本にとって吉と出るか凶と出るか?