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コロナ禍の百貨店跡再生、カギはデパートに?激動の「小売業界2022」を振り返る

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百貨店が運営する「飲食店」の中身は?

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丸栄唯一の実店舗となった「KW THE KITCHEN WONDERLAND」(撮影:佐原勇貴)。物販店ではなく丸栄子会社「丸栄フーズ」による飲食店だ

 この「KW THE KITCHEN WONDERLAND」は、なんと物販店ではなく「飲食店」。百貨店運営企業唯一の実店舗が「飲食店専業」となるのは極めて異例のことであるが、かつての百貨店運営の経験を活かすかたちで愛知近隣の地の食材を中心に日本全国や世界から集めた旬な食材を用いた洋食レストランにしたという。

 洋食レストランでありながらメニューに味噌を使ったものがあるなど「名古屋の老舗らしさ」が垣間見られるところも面白い(丸栄はこのほかにも外商などを通じて非実店舗型の物販事業などを行っている)。

 実店舗は飲食店専業となったものの、「マルエイガレリア」のロゴタイプは百貨店時代のものが引き継がれたほか、地下街連絡通路などには旧百貨店のモザイクタイル画の一部が再設置されるなど百貨店の面影が随所に残され、呉服店開業から407年にも及ぶ丸栄の長き歴史は再び動き始めることとなった。

実は「暫定施設」、大規模な再開発の計画も

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今も輝き続ける丸栄百貨店のステンドグラス(撮影:佐原勇貴)。左側には「KW THE KITCHEN WONDERLAND」の広告が取り付けられている

 ところで、名古屋市民のなかには丸栄が飲食店となったこと以上に「再開発で大きな建物ができると思いきや3階建てなの?!」と驚いた人も居るかも知れない。

 実は、マルエイガレリアは大型再開発までの「暫定施設」。近い将来、隣接する商業ビル「栄町(えいちょう)ビル」(2021年閉館)などと一体化するかたちでの再開発が計画されている。

 このほか、隣にありかつて丸栄と連絡通路で接続されていたショッピングセンター「名鉄メルサ栄本店/スカイル」も近い将来の再開発が計画されており、これらを含めた周辺地域の今後の動きにも大きな注目が集まっている。

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