銀行員が使う「ザブトン」って札束いくら分のこと?――銀行業界のウラ用語
Q.浮き貸し
「あの先輩、浮き貸ししてたらしいよ」
「そうなんですか~」
深刻そうだけど何だろう?
A.銀行員が立場を利用して不当な資金の貸し出しをすること
正当な手続きを踏まずに、自分の利益を図るために資金の貸し出しをすることを「浮き貸し」といいます。
これは出資法で禁止されている犯罪です。代表的な手口としては、お客さんから預かった現金を記帳しないで浮かし、そのお金を自分の名義で貸し出して利益を稼ぐというもの。
帳簿をごまかすことにもなり、横領事件になることもあります。なかには、お得意先の企業から無理な融資を頼まれて断れず「浮き貸し」に手を出してしまう銀行員もいるそう。
理由が何であろうと、発覚した場合は懲戒免職になる可能性が高く、厳しく処罰されます。一部でも帳簿をごまかしたりすれば、それを隠すためには毎日帳簿を改ざんし続けなくてはならなくなります。
そのような不正を防ぐため、どの銀行でも銀行員は必ず連続した日程で休暇を取ることが義務づけられています。休もうとしなかったり、休暇中のはずなのにこっそり出勤しようとしている人はマークされ、不正をしていないか徹底的に調査されることになります。
<TEXT/bizSPA!取材班 モデル/横山あみ(SPA!DOL)>
参照:『ベーシック 金融実務用語集〈改訂版〉』