インスタに「#給与明細」をアップする人が急増中。何のために?
自分の給料はなかなか他人には知られたくないものです。
しかし、インスタグラムで「#給料」「#給料明細」と検索すると、サラリーマンからキャバ嬢まで、さまざまな人の給与明細がヒットします。なかには投稿者の本名や勤務先が丸わかりの投稿まで……。
彼らはなぜ給与明細をアップしてしまうのでしょうか? 実際、インスタに給料をアップした人たちの話を聞きました。
「初任給が嬉しくてつい……」
鎌田省吾さん(仮名・22歳営業職)の場合
インスタグラムで給与明細をアップしているのは、フォロワーが数十人~数百人程度の人がほとんど。彼らは、親しい友人や家族くらいしか見ていないと思って給与明細をアップしているようです。
1人目の鎌田さん(仮名)も、フォロワーは50人程度、旅行やランチの写真を時々アップする程度でした。
「インスタグラムは、友人とのコミュニケーションツールという感覚でした。コメントをくれるのも友人や彼女だけなので“世界中の人に見られる可能性がある”ことは考えていませんでした。給与明細をアップしたのは、初任給をもらったことが嬉しくてつい。単なる報告のつもりでした」
自分の行動に、何の罪悪感も抱いていなかった鎌田さん。しかし、あるとき、事態は一変します。
「僕のアカウントを見た同期が、給与明細をアップしていることを上司に喋ってしまったんです。会社名と僕の名前は隠していたのですが、アカウント名は本名だし、僕の投稿だとすぐに分かってしまうんですよね……。
上司から厳重注意を受けて、投稿はすぐに削除しました。入社したばかりなのにこんな問題を起こしてしまって、それから上司や先輩の見る目が変わってしまったような気がしています。本当に後悔しかないです……」
かなり落ち込んだ様子の鎌田さんですが、友人ではなく取引先に投稿を発見されていたら「こんな投稿をする社員のいる企業は、信用できない」と、取引停止になっていたかも……。ある意味、不幸中の幸いかもしれません。