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ガーシーのNHK党、参政党がまさかの議席獲得…参院選の真価が問われるのは6年後

ビジネス

憲法改正、物価高、賃上げなどが争点に

参院選

立花孝志党首(右)が率いるNHK党はネットで支持を拡大。応援弁士に駆けつけた三崎優太さんとヒカルさんは、ともに人気のYouTuber

 さて、今回の参院選は18日間ありましたが、その短い期間に各党・各候補者が政策を有権者に浸透させることはできたのでしょうか? NHK党のようにワンイシューの政策を前面に打ち出せば、有権者にとってわかりやすいかもしれません。しかし、政治課題はひとつではありません。今回の選挙戦では主な争点は下記になります。

・ロシアのウクライナ侵攻が引き起こした原油高
・安全保障の観点から憲法改正
・円安による物価高対策
・30年にわたって労働者の所得が上がっていない状況を改善するための賃上げ
・電力が逼迫していることから原子力発電所の再稼働の是非
・コロナによって疲憊した経済の立て直しのために消費税の減税もしくは廃止

 そのほかにも政党や候補者では個別の政策課題があり、それらを独自に訴えていました。

6年後にしっかり見定めたい

 各党は有権者に訴求できる政策が打ち出せていたでしょうか? 選挙が終わった今、その結果を見れば、有権者は岸田政権を支持して自民党が改選63議席・公明党が13議席と議席を伸ばしました。これだけをみれば、有権者は現政権を支持し、現状維持を選択したことになります。しかし、肝心なことは選挙後なのです。

 選挙期間中、立候補者は一票でも多く票を得ようとします。票を得るために、有権者に心地いい話もいっぱいするでしょう。しかし、選挙後、声高に叫んだ公約を実現するために、当選した候補は約束通りの政策を実現するために力を尽くすのでしょうか? 国民のために汗をかいてくれるのでしょうか? 

 参議院議員の任期6年。衆議院のように解散もありません。有権者は今回当選した議員へ審判を下せるのは6年後です。選挙は国民が政治家を選ぶ“儀式”ですが、選んだら終わりではありません。むしろ大事なのは終わった後かもしれません。きっちりと仕事をしているのか、引き続き見定めていかなければならないのです。

<取材・文・撮影/フリーランスカメラマン 小川裕夫>

フリーランスライター・カメラマン。1977年、静岡市生まれ。行政誌編集者を経てフリーに。首相官邸で実施される首相会見にはフリーランスで唯一のカメラマンとしても参加し、官邸への出入りは10年超。著書に『渋沢栄一と鉄道』(天夢人)などがある
Twitter:@ogawahiro

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