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年収240万→1500万円リーマンが明かす、転職先での失敗。実績をひけらかして、大ひんしゅく

学び

パフォーマンスを発揮するのは入社3か月目から

女性の面接シーン

 サラリーマンとして働く以上、入社後には必ず活躍が求められます。僕は、入社して3か月が経過したタイミングをめどに、業務の成果をあげることを意識しています。3か月経つと、おおよその人間関係や社内環境への適応ができてきます。

 人間関係の構築ができていないなかで、あまりにも高い成果を出してしまうと、妬みを生む可能性があります。まったく本質的な問題ではありませんが、サラリーマンとして働く以上、社内政治を意識した振る舞いも、ある程度は必要です。

「高い年収をもらって転職してきたから当然だろう」「社長に可愛がられているから結果が出しやすいんだろう」などと、あらぬ噂を立てられてしまうと、本来築けたはずの人間関係を構築することが難しくなるケースもあります。もちろん、全員が高い成果を出すことを喜んでくれる会社が一番ですが、企業規模が大きくなるほど、そうはいかないのが現実です。

組織のパフォーマンスを最大化する

 また、入社してすぐに成果を出すことは、自分自身の首を絞めてしまう可能性があります。例えば、入社1か月目に大きな成績を出しても、翌月に目標未達成になると、「結局たいしたことなかった」とか、「初めだけだった」などと、無意味な烙印を押されがちです

 しかし、信頼関係ができた状態で実績を上げていけば「あの人、すごいかも」と、応援されるようになっていきます。また、成果によっては、人がついてくるようになります。組織のパフォーマンスを最大化するという視点から見ても、こうした振る舞いはとても大切です

 入社1か月目は社内の人間関係を理解して、自分のポジションを得る。2か月目はビジネスの状況を理解して、自分がやるべきことを見つける。3か月目は、それまでに把握した職場の状況と、自分がやるべきだと思う仕事を役員クラスにも伝え、自分で成果を出す。下からも、横からも、上からも、全方位的に応援される状況をつくって、成果を出す。僕の経験上、この方法が最も転職後にパフォーマンスを発揮できる下地だと思います。

<TEXT/moto株式会社代表取締役 moto>

1987年生まれ。新卒で地方ホームセンターへ入社後、株式会社リクルートや株式会社スポットライト (現:楽天ペイメント株式会社)など7社へ転職し、営業部長や事業責任者を務める。自身の転職経験を元にした個人メディア「転職アンテナ」を上場企業へ7億円で売却し、現在は会社を経営している。デビュー作『転職と副業のかけ算 生涯年収を最大化する生き方』(扶桑社)はベストセラーになり、「読者が選ぶビジネス書グランプリ2020」にもノミネートされた。最新刊『WORK 価値ある人材こそ生き残る』(日経BP)も発売中。Twitter:@moto_recruit

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