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黒字はアパホテルのみ…ビジネスホテル業界、身売り話も飛び出た要因は「五輪特需の大誤算」

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GoTo不正で名前が浮上した「ホテルMONday」

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HIS元社長が設立したJHATが展開するホテルMONdayはインバウンド需要の取り込みを狙って展開。ツイン以上が基本で一般のビジホよりも高価格帯

 もう1社、業界内で動向が注視されているホテル事業者がある。「ホテルMONday」を主力ブランドに関東・関西を中心に33棟のホテル・サービスアパートメントを展開するJHATだ。

「昨年、HIS子会社の旅行代理店にGoToの不正受給が発覚しましたが、その舞台となったのがMONday。実際には宿泊実態がないのに、旅行代理店は同ホテルに利用者を手配したことにして不正受給していたのですが、代理店は元HIS社長であるJHATの平林朗代表の提案で5万泊分以上の契約を結んでいた。その関係性からJHATの不正への関与が疑われている」(ホテル関係者)

 JHATはインバウンド需要の取り込みを狙って平林氏が2018年6月に設立した会社。そのホテルMONdayの客室はツインベッドがスタンダード。訪日観光客をターゲットにした高価格帯のビジホのため、「2020年から全然、客室が埋まっていないのに成り立つのだろうか?と訝る声があがっていた」(同)という。

 コロナが落ち着けば客足の回復も見込めそうだが……いつまで踏みとどまれるのか? ビジホの苦境は続く。

コロナ禍を生き抜くビジホの共通点

 ビジホ業界には独自の戦略で踏みとどまっているところもある。日常的にビジホを使い倒している前出のホテル評論家の瀧澤信秋氏が話す。

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ホテル評論家・瀧澤信秋氏

「東横インやルートインなどの業界大手は会員化による囲い込みで踏みとどまっていますが、“一芸に秀でた”独立系チェーンが近年、急速に人気を博しています。

 その代表例が広島発のベッセルホテルズ。朝食に力を入れており、『旅好きが選ぶ朝食がおいしいホテル』ランキングではビジホとしては稀な上位の常連。大浴場とサウナに注力したドーミーインも同様に一芸に秀でたホテルとしてコロナ禍でも業界平均を大幅に上回る稼働率を維持しています。

 APAも『代表が尖っている』という点で他のチェーンと差別化されたホテルと言っていいでしょう

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