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トイレットペーパーは価格1.5倍に!アメリカ人の家庭を直撃する「物価高騰」をルポ

ビジネス

トイレットペーパーが高額で驚き

 筆者が数週間前に観たABCテレビの政治討論番組「This Week With George Stephanopoulos(ディスウィーク・ウイズ・ジョージ・ステファナプロス)」では、「トイレットペーパーが高額で驚いている」と、ニュージャージー州元知事(共和党)でコメンテーターのクリス・クリスティ(Chris Christie)さんが発言した際の討論が面白かった。

「物価高騰は民主党バイデン政権のせいだ」という意味がこもった発言だったが、この発言に即座に反応したのが、民主党派のコメンテーター、ドナ・ブラジル(Donna Brazile)さん。強気でクリスティさんへ「買い物が下手だからよ。探せばリーズナブルな値段のトイレットペーパーはいくらでもあるわ」と答えていた。

 確かに、ネットで検索したり、あちこちの店を回って探したりすれば、リーズナブルな値段のトイレットペーパーは見つかるかもしれない。しかし、手間暇かけて買い物する時間がない忙しい人たちにとっては、高額なトイレットペーパーを買い続けるしかないのも現状だ。

有名ブランドは2年で50%も値上げ!

米国

筆者が愛用しているスコティのトイレットペーパー。2020年に3.99ドルだった4個入りパッケージが50%値上がりして5.99ドルに

 さらに付け加えると、ガソリン高騰の現在、リーズナブルな値段のトイレットペーパーを探すために、あちこちの店を車で回ってガソリン代と時間と労力を無駄にすることを考えたら、高額なトイレットペーパーで我慢した方が無難のようだ、という笑い話にもならない深刻さがある。

 筆者は2020年3月中旬に、トイレットペーパーの値上げを予想していたため、十分な買い置きを行ない、この2年間、トイレットペーパーを購入していない。現在、トイレットペーパーはどのくらい、高額になっているのだろうか?

 筆者が愛用しているブランドのトイレットペーパー「スコッティ(Scott)」をネットで検索してみて驚いた。2020年まで4個のロールで3.99ドル(約459円)だった商品が、現在(2022年2月5日)、5.99ドル(約689円)になっている。ロール1個115円が172円に。計算すると50%の値上げだ

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