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パチンコ店のコロナ風評被害を、最大手マルハン社長が激白「店長全員に電話した」

ビジネス

300人以上いる店長全員に電話をかけた

「休業による経済的なダメージだけではないんです。休業中に家のテレビでパチンコ店がバッシングされているのを目にして、社員たちの仕事に対する自信は揺らいだはずです。もしかしたら、社員のお子さんが『お前の親はパチンコ屋で働いているのか』と後ろ指をさされているかもしれない。

 いても立ってもいられず、各店長に電話をかけました。最低でも5分くらい話しますし、300人以上ですから、かなり時間はかかってしまいましたが全員と話しました

 しかし、むしろ勇気づけられたのは韓氏のほうだった。

「休業要請を受け入れなかった1.3%の経営者を責めることはできないんですよ。当初は何の補償も協力金もなかったですから。休めば倒産するかもしれないし、雇用も維持できない。正直言うと、私だって『本当に大丈夫か?』『これからやっていけるのか?』って不安だったんです。

 でも、電話口で店長たちが『大丈夫ですよ! 自分たちに任せてください』って、逆に私を励ましてくれるんですよ。社員たちは自信が揺らぐなかでも、前向きに取り組む姿勢を見せてくれた。改めてその時に、この素晴らしい社員たちを絶対に守り抜こうと決意しました」

かつては不当な職業差別も

マルハン

社員はコロナ対策をアピール

 もともとマルハンは他の企業に比べて、社員への思い入れが非常に強い。それは、かつてパチンコ業界に「接客」の概念がなかった時代に、悪弊を断ち切るために「パチンコはサービス業」と位置付け、新卒採用に力を入れてきたからだ。

「いらっしゃいませ」と礼儀正しくお客様を出迎え、 パチンコホールにホスピタリティを取り入れたのはマルハンが先駆け。昔はネオンだらけのわい雑な店舗が当たり前だったが、マルハンが清潔で明るいホールを展開したことで業界全体に広がった

「かつてパチンコ店はイメージが悪く、社員がアパートを貸してもらえないどころか、レンタルビデオ店の会員証すら作れないなどの職業差別を受けていました。だから、採用には非常に苦戦しました。それでも『人生にヨロコビを』という理念に共感して入社し、今のマルハンを共に作り上げてくれた社員は宝なんですよ」

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