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10兆円市場に急成長「後払いサービス」関連株5選。投資のプロも注目

コラム

注目すべきBNPL関連銘柄、あと3銘柄は?

スクエア

Square, Inc. © Sergei Elagin | Dreamstime.com

■ スクエア(SQ)
株価:239.84ドル
PER:499.67倍
PBR:40.79倍
時価総額:95311百万ドル

Twitterの創業者であるジャック・ドーシーらによって2009年成立。「アフターペイを買収したことで、スクエアの決済サービスに分割払いが取り入れられる。アフターペイ会員は1600万人、スクエアは4000万人。利用者が重なっておらず、買収の相乗効果は大きい」(岡元氏)

■ マルケタ(MQ)
株価:22.12ドル
PER:―― 倍
PBR:10.01倍
時価総額:1868百万ドル

2021年6月にナスダック上場。BNPLを実現するためのプラットフォームを提供し、企業独自のクレジットカードを発行することができる。「一番の取引先はスクエア、次はアファーム。BNPLの取引量が増えれば、それだけ恩恵を受けることができるでしょう」(もみあげ氏)

■ アップル(AAPL)
株価:141.50ドル
PER:42.75倍
PBR:36.75倍
時価総額:233百億ドル

「アップルカード」「アップルペイ」と、アップルも決済サービスには力を入れてきた。BNPLに参入するため、「アップルペイ・レイター」をゴールドマン・サックスと共同開発中とのこと。「囲い込みのため、BNPLベンチャーを金融機関やGAFAMがM&Aすることも想定される」(岡元氏)

リスク顕在化はまだ先か?

マネ得

日本でも最新機種iPhone 13はペイディを利用すれば後払いができる。後払いがスタンダードになっていくのか(画像はペイディHPより)

 岡元氏も「アファーム、ペイパル、スクエアが業界をリードしていく」としたうえで、意外な銘柄を挙げる。

「ほかとストーリーは違うが、アップルもBNPLに進出している。そもそもアップル製品はBNPLとの相性もいい。そしてアップルはカナダでBNPLを導入するためアファームとタッグを組みながら、アップルペイでも使えるようにゴールドマン・サックスとも開発を進めている。当然、既存の金融機関も黙ってはいません。ビザ、アメックスやシティバンクも独自のサービスに乗り出しているので、競争や買収の激化が予想されるのはリスクです

 ほかに気になるのは支払い遅延リスクだ。簡単に後払いができるため、新たな“サブプライムローン”として規制の対象になってしまわないのだろうか。

「BNPL利用者の3分の1に支払いの遅延があるとの報道もされている。しかし、まだ規模も小さく、現時点では政府が規制に乗り出す心配をする必要はないでしょう」(岡元氏)

 BNPL銘柄をあとで買おうと思って……と後悔しないようにしたい。

<取材・文/東田俊介 図版/ミューズグラフィック>

【もみあげ】
米国株ブロガー。日系サプライチェーン企業に入社し、その後米国駐在員に。Twitterフォロワー10万人。著書に『もみあげ流 米国株投資講座』(ソーテック社)。
Twitter:@momiage0088

【岡元兵八郎】
マネックス証券チーフ・外国株コンサルタント。ソロモン・ブラザーズ証券(現シティグループ証券)、SMBC日興証券を経て現職。著書に『資産を増やす米国株投資入門』(ビジネス社)
Twitter:@heihachiro888

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