渡辺裕太、“2世俳優”だけど親とは違う時代に生きている。「家?売りますね」
親とは違う時代に生きている。「家?売りますね」
渡辺:例えば、実家はありがたいことに父親と母親が建ててくれた家。今、僕は家を出て暮らしていますけど、両親がいなくなった時にどうするかっていったら、軽々売りますね、僕。守ろうとか一切ない。相続税もかかるし(笑)。
自分も大人になったらこういう家に住みたいとも全く思わなかったし、思わないんですよね、よくも悪くも。野心がないっちゃないのかなあ。
2世は2世で、親は知らないポジションですから。自分は自分で、いまの時代を一生懸命生きなきゃいけない。
僕、野菜ソムリエの資格を持っていて、結構農家さんに行かせてもらうんですけど、同じような話になったりするんです。地元でお父さんがすごい有名で、その「2世」である息子さんは何かと注目されがちとか、新しいことをやると周囲から叩かれるけど、自分は自分の時代でやってかなきゃいけないとかね。2世問題って、どこにだってある話だと思うんですよね。
いつかNHKで野菜の番組をやりたい
――今後について。こういうお仕事をしたい、というのはありますか?
渡辺:いつか、NHKで野菜の番組をやりたいんです。野菜は、食べるのが単純に好きで、野菜ソムリエの資格もあるから。芸能界入りしてからもいろんな農家さんに話を聞きに行ったり、いろんな地方の野菜に出会ったりしていますし、野菜を好きな気持ちとこういった経験を形にするもののひとつとして、番組をもつという目標が密かにあります。
――俳優としてはいかがですか。
渡辺:僕はコメディが好きなので、よしもとのお笑いコンビ「サンシャイン」(坂田光・のぶきよ)、つなと一緒に「わたなべやしき」というコントユニットを組んでいて、今年の10月、3年ぶりに公演 をするんです。
今回の公演はすべて東京ですが、今後はどんどん地方にもいけるようになっていきたい。あとは、NHKの朝ドラに出るのが夢なので、お芝居の勉強も日々がんばっていかないとなっていうところですね。朝ドラ、本当に大変で、もう何度もオーディションに落ちてて。
僕、やりたいことがいっぱいあるんです。だから、ひとつ大きくバーンとこうなりたい、こういう人になりたいっていうのが実はなくて。それぞれ、これはこうしたいから今ここを頑張ろうっていうのはありますけど、1つに決めようとはしなくてもいいかなと思ってます。1個、1個のお仕事をきちんとやっていけば、次につなげていけると信じて。欲張りなんです。
<取材・文/吉河未布 撮影/山田耕司>
【渡辺裕太】
1989年生まれ。俳優、タレント。町田市を中心に活動する「劇団マチダックス」を主宰。レギュラー番組「news every.」「所さんの目がテン!」に出演。9月25日に東京・草月ホールにて「いまさらふたりでPart2 朗読劇『家庭内文通』」に親子3人で出演
Instagram:@yutawatanabe0328
Twitter:@pekeraporiizn