突然謝罪するも釈然とせず

　すると、現地での最後の夜、レストランでのディナーの最中、彼女が浅間さんに対して突然「ごめんなさい！」と謝ってきます。

「日本にいる友達に私がキャッシングを利用したことをグチったらしいのですが、『えっ、それのどこがダメなの？』って言われたみたいなんです。どうやらその子も海外旅行のときは、私と同じで両替ではなくクレカのキャッシングを利用していたそうで、『それを借金だと彼氏のことを責めるのはおかしい』って。

　私が何度話しても理解しようとしなかったのに友達に同じこと言われて態度を一変してきたのに釈然としませんでしたが、とりあえず謝罪を受け入れることにしました」

謝ってこなければ結婚することはなかった

　ちなみに彼女には年の離れたお兄さんがいるのですが、カードで買い物とキャッシングを利用しまくって延滞するほど借金が膨らみ、両親が代わりに返済。当時、彼女は高校生でしたがそのことを強烈に覚えており、「キャッシング＝悪」と考えるようになって、浅間さんがキャッシングを利用したことに対して感情的になってしまったようです。

「そういう事情ならああいう態度を取っても仕方ないかなと思いましたが、もし謝ってこなかったら別れていたかもしれません。そうなれば彼女と結婚することもなかっただろうし、今とは違った人生を歩んでいたでしょうね」

　確かに、一時的にお金を借りる形になるかもしれませんが、うまく活用すればキャッシングがお得なのも事実。金欠による借金とはまったく事情が異なるということを理解してもらいたいものですね。

＜TEXT／トシタカマサ　イラスト／パウロタスク（@paultaskart）＞

－［借金に泣いたエピソード］－