営業成績ビリの新卒社員を劇的に変えた先輩の「ナンパ式営業特訓」
これは左遷も止むなしかと覚悟したものの、支店長の口からは意外な言葉が。
「『複雑な話なので、この件は忘れなさい』と諭されただけでした。正直、支店長にめちゃくちゃ怒られると思ったので、命拾いしました。ナンパが上手くいってるときこそ、おかしいと思ったら必ず疑うのが大事ですね」
ナンパ特訓の効能が、仕事にも波及
軽くお灸を据えられる結果となった、金融アスペ君の“営業トレーニング”。肝心の仕事での成果はいかに?
「特訓のかいあって、住宅ローンの営業成績で支店のトップセールスを記録できました! 思えば、最初は右も左もわからず放り出されて、自信がない中で営業していて、心からやる気が出せてなかった。しかも社会人としての営業コミュニケーションに不安を感じてて、そういったことが全部滲み出ていたのだと思います。
でも、ナンパのおかげでたくさん恥をかいて、そういった部分が吹っ切れたんだと思います。インターホン越しに『自信なさげな自称銀行員』が来ても、相手にしようとは思いませんよね。こういった考えは今もプレゼンで意識してます」
最後に営業成績で悩むフレッシャーズへのアドバイスを、金融アスペ君に求めてみました。
「自分で自分のことは意外とわかっていないので、自分の営業トークやプレゼンが人からどう見られているか、録音・録画してみるといいかもしれません。ひょっとしたら自信なさげな印象を与えているかもしれません。後は仕事でもプライベートでも若いうちは恥をかくのを恐れないことですかね。とはいえ、僕がやったトレーニングはとてもオススメできませんが(笑)」
<取材・文/栗林篤>
【金融アスペ君@samayou_banker】
自分の話をするのは得意ですが、人の話を聞くのが苦手です