伝説のメイドが語る「老舗メイドカフェ」成功の秘密。働くメイドたちにやりがいを
愛される理由は、非日常的コミュニケーション
――ずばりあっとほぉーむカフェが一過性のブームでは終わらなかった理由は、なぜだと思いますか?
志賀:1番の売りである、メイドとご主人様のコミュニケーションが大きいと思います。ご案内から提供、アミューズメントそれぞれの瞬間にある人と人との繋がりやコミュニケーションは、この先、どんなにAIの技術が発展しても廃れることはないでしょう。そこをずっと追求してきたからこそ、時代が変わっても影響を受けることなく、気に入っていただけているのかなって。
――具体的にどのようなコミュニケーションを求めて訪れる方が多いのでしょう?
志賀:いらっしゃる方によりますが、最近は在宅ワークなども広まったことで、普段の生活の中でのコミュニケーションを求めて訪れる方も多いですね。あとは、世界観に浸りたい人。私たちも、ご主人様・お嬢様(=あっとほぉーむカフェを訪れるお客様のこと)も普段はお仕事やプライベートがあります。でも、あっとほぉーむカフェの中では、そういった普段の顔を見せる必要がない。世界観の中でのなりたい自分、キャラクターになれる。そんな非日常的な部分に心地よさを感じていただけています。
メイドたちがやりがいを得られる環境に
――近年、メイドカフェのみならず、コンセプトカフェ界隈が盛り上がっている印象です。その中で、あっとほぉーむカフェが負けない強みはどこだと考えていますか?
志賀:どこが強いとかを決めるのはご主人様・お嬢様だと思うのですが、メイドのホスピタリティや世界観の徹底というのはかなりこだわっています。また、働くメイドたちがやりがいを持って楽しく働ける環境だとは、自信を持って言えます。
――具体的に世界観を落とし込むためにどのような工夫をしているんですか?
志賀:実は、面接を受かってもすぐにお屋敷に立てるわけではないんです。面接に受かってから、オペレーションやホスピタリティ、世界観についてを詰め込んだマニュアルを、かなりじっくり教え込んで、その都度、試験もあります。しかも、落ちたら再試験、場合によっては面接からやり直すこともあるんです。
また、お屋敷に立ってからも独自のメイド検定というものがあって、先輩メイドたちにもメイドという職業に定期的に向き合ってもらうようにしています。