ファミマの売れすぎた「クリスピーチキン」。初代CMOが語る、ヒットを生む秘訣
コンビニにおいて重要な要素とは?
清水:ファミリーマートでは、カレーパンとメロンパンも人気です。他にも美味しいパンがたくさんあると思いますがこの2つに絞って押し出しているのはなぜですか?
足立:実はファミリーマートの定番商品はあまり多くありません。私はアパレル業界や外食業界も経験していますが、定番商品の比率が上がれば上がるほど、ビジネスは安定し、お客様の満足度も向上します。
カレーパンとメロンパンはまさに定番中の定番なので、これをリニューアルすることでたくさんの方に知っていただき、定番商品として定着させていくという意図があります。
定番を太くすることは大切ですが、“新商品がたくさんあって楽しい”というのもコンビニにおいて重要な要素のひとつです。例えば2021年3月から期間限定で発売をしたブロックサンダーは、ブラックサンダーを看板商品としている有楽製菓さんとの雑談がきっかけで生まれた商品です。「パチモンを作ったら面白いのではないか」という話になり、公式のパチモンを作り、ファミリーマート限定で発売するに至りました。
足立:マーケティングにおいて新製品はとても大事です。しかし、普通の新製品だけですと話題にもならず、来店していただく理由にもならないので、話題になるようなものをたくさん出していくことが重要です。
仕事とプライベートの区別はありません
清水:事前にシゴトズキがわかる写真を送っていただきました。「今日はファミチキとクリスピーチキン(ハバネロホット)を食べ比べ!笑」というSNSに投稿された写真ですね。
足立:僕は皆さんの想像以上にコンビニ商品を食べています。シゴトズキという意味では仕事とプライベートの区別はありません。私にとって仕事とは、シュミレーションゲームと同じです。お金をいただいて、目標値を達成するためにPDCAを回していく壮大なゲームをしているという感覚なので、仕事自体を楽しむことはとても大事だと思っているし、勝手にそうなっています。