「東証プライム再編」で狙いたい株。ワークマン、メルカリほか11銘柄
「まさかの残留」を明らかにした銘柄が急騰
もちろん、おおよその見当はつく。実際、直近では「プライム落ち」濃厚な銘柄が売り込まれた。一方で、「まさかの残留」を明らかにした銘柄は急騰した。
「一番最初に『東証からプライム基準に適合していると通知を受けた』とリリースしたのは宮越HD。同社は以前から流通時価総額が基準を満たしていないと噂されていたのですが、東証の審査では基準をクリアしていたことが明らかになって買い戻しが進んだのです。これ以降、プライム落ちの瀬戸際にあったとみられる企業を中心に、“残留報告”が相次いでいます」
ただし、こうした報告を冷ややかに見るマーケット関係者は少なくない。成長株への長期投資で3億円超の資産を築いた個人投資家のはっしゃん氏(@trader_hashang)が話す。
「7割の1部上場企業がプライムに移行するなら、東証1部とほぼ変わらない。海外の機関投資家を呼び込みたいのなら、徹底的に“不良銘柄”を排除してプライム銘柄を500社程度に絞るべき。こんな中途半端な市場再編を行ったところで、商いは増えないでしょう」
人気化するプライム昇格・売り込まれるプライム落ち
はっしゃん氏が得意とするのは5年、10年スパンで倍以上に値上がりする成長株の発掘だ。年平均15~20%の業績拡大が続く銘柄の中から、20銘柄に絞り込んで保有し続けている。そのスタイルは「ノルウェー政府年金基金などの機関投資家に通ずる」という。おのずと、プライム落ち寸前の不良銘柄は投資対象から外れる。ただし、新たにプライム入りが期待される銘柄には注目しているとか。
「マクドナルドやメルカリなどはプライム基準を軽くクリアしており、昇格が期待されている筆頭株。そのほかにも私が成長株としてリストアップしているワークマンや弁護士ドットコム、半導体向け感光材で世界トップシェアの東洋合成などにもプライム昇格期待があるとみています」(はっしゃん氏)