TikTokで“総再生3億回”の山形県ローカルタレントが語る「地方での戦い方」
方言に着目して一気にブレイク
その後は地元・山形での活動を定着させるために、モノマネ芸を中心に結婚式やイベントの余興で活動を本格的に開始する。そこで、思わぬ壁にぶち当たる。
「2011年の大震災のときにコロッケさんやコージー冨田さんらモノマネ芸人仲間と東北を回ったんだけど力の差に愕然として。間近で芸を見たときに、芸人を辞めようと思ったんです。お二人は、マイクもないところで地声や拡声器でモノマネをするんです。劣悪な環境の中で芸をしているのに、どこに行っても大爆笑を巻き起こして。こんなに凄い人達と同じモノマネで食べていくことはできないと感じたんです」
そんなときに、地元のラジオ局から番組をやらないかと声がかかったミッチーさん。モノマネでは今後タレントとして食べていけないと悩む中で、キーワードにしたのが「山形の方言」だった。
「日曜の夕方4時から1人で15分間のロングコントをやる番組で、毎回いろいろなキャラになりきって方言を使ってネタをしたんです。そこで、山形の方言でラップする『MC GATA』ってキャラを作ったです。楽曲もしっかり作って、YouTubeで公開したら、思いの外にバズって全国メディアにも取り上げてもらったんです」
山形にいながら日本一に
「方言でラップするっていう楽曲がその時はなかったから、珍しかったみたいで。そのラッパーキャラと同時期に『チェンタンソク』っていう韓国人タレントが山形になぜか来てしまった設定のキャラも作っていたんです。ライブのイベントの時に両方のキャラで出演したら、チェンタンソクのほうが爆発的に受けて。
それで、このキャラもYouTubeで公開したら吉本の芸人さんや歌手の高橋洋子さんが取り上げてくれて話題になったんです。プロの方々に好評だったので、コレはいけるぞと楽曲をしっかり作り込んでMVも制作したのですが、YouTubeの再生回数は伸びなくて……。悩んでいた時にTikTokにもアップしてみたんです。そしたら、思いも寄らないくらいにバズってしまって……」
ミッチーさんが作り出したチェンタンソクというキャラが歌う『トッポギとチヂミと私』は、TikTokで山之内すずさんなどにもピックアップされ、最終的には関連動画を合わせると総再生回数が3億回を超える人気となった。