サンシャイン池崎の意外と堅実な素顔「会社員でもそこそこの地位にいた」
テレアポは「さらけ出す」のが成果を生むコツ
――もうアルバイトだけで生活できていけますね。
池崎:だいたいベースで月30万円はもらっていました。お笑いでの収入は全然だけど、不自由することない暮らしでしたね。結局、7〜8年続けていたのかな。正直、気持ちが揺れることはありましたよ。たまに「社員にならない?」って誘われることもあったし、当時片思いしていた女の子も「芸人とは付き合いたくない……」って言ってたから、「芸人やめたろうかな」って(笑)。
――池崎さんなりに、テレアポで成果を出すコツみたいなのはあったんですか?
池崎:まず精神的な面で言えば、「仕事は仕事」と思って“やりきる”こと。結構、ピンチになることもあったんですけど、ちゃんとした商品を売っているわけで、臆することなく対応するようにはしてました。まあ、向こうが怒り出したり、本当にヤバい状況になりそうだったら先輩に代わっちゃえばいいわけで、むしろ「社員に迷惑かけちゃいけない」っていう気持ちを持つのが一番良くない。
技術的には、とにかく「同調」。否定しないことです。そもそも、知らない人から否定されるとムカつくじゃないですか。だから、相手から「その保険って高いんでしょ?」って聞かれたら「まぁ〜そうなんすよ。だけどこういう特典があって……」っていう“Yes,but”の話法を用いる。やっぱり、人対人なんで人間味を出していくのが効果的な気がします。
「社会人でもそこそこの地位にいた」
――その時の経験って、芸人活動で活きてますか?
池崎:何を言われても動じないメンタルの強さは身についたと思います。僕、エゴサーチが生活の一部なんですが、どんなにムカつくこと書かれていても受け流せますし。あと、空気を読むのがさらに得意になりましたね。
――でも以前、クイズ番組だったと思うんですが、くりぃむしちゅーの上田(晋也)さんの耳元で答える時に、めちゃくちゃでかい声で「イエェェーーーーェエイ!」って叫んで本当に怒られてましたよね。
池崎:ああ、硬いメガホンでマジでぶん殴られましたよ。上田さんが珍しく「クソボケが」ってマジトーンで言ってましたし。でも「サンシャイン池崎」の十字架を背負った以上、ここでカマさないとと思って、ある意味空気を読んだんですけどね……そのあとで謝りに行ったら大丈夫でしたよ。あのあとも番組呼ばれて、似たような状況があったんですが、ボリュームは落としました(笑)。
――もし、お笑いじゃなくサラリーマンだったらどんな人生を歩んでいたと思いますか?
池崎:正直、そこそこの位置にいたとは思います。課長代理ぐらいすかね。というのも、僕はコツコツと真面目に仕事ができるタイプだし、物事を合理的に考えるタイプ。そのあたりは理系出身っていうのが関係してくるんでしょうけど。ゲームがずっと好きだったからスクエアエニックスは受けていたでしょうね。あとは学校の先生もやってみたかった。この格好で言うのもなんですけど(笑)。
<取材・文/東田俊介 撮影/スギゾー>
【サンシャイン池崎】
1981年、鹿児島県生まれ。大分大学工学部を卒業後、2005年にワタナベコメディスクールに入学。2006年に卒業し、2007年に芸能界デビュー。現在バラエティ番組やラジオ(小学生向けの英語番組)などで活躍中
Twitter:@ikezaki_YEAH
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