広告でよく見る「写真編集アプリ」 本当に使えるのか、3つのアプリを検証してみた
「facetune2」の“消滅”機能の精度は?
「facetune2(フェイスチューン2)」は、セルフィー向けの編集アプリ。広告では、2ショット写真から一緒に映っている人物を消し、さらに空の色を変えている。
まずは自撮り写真全体の修正を行う「リタッチ」という項目。肌の表面を滑らかにしたり、美白加工をしたりといった加工は無料で使える。ただし、シミなどを消す「治す」や、赤みを取る「ほてり取り」などは有料だ。
広告に登場する、写っているものを丸ごと消す処理は「つぎはぎ」という項目内にある「消滅」から行えるが、こちらも有料プラン限定だった。
精度としては、背景が白無地の場所などで撮影していれば、ある程度使えそうだという印象。消したいものと背景の風景が重なっている場合は、この機能だけでキレイに消すのは難しそうだ。
そのほかでは、写真の上から色を乗せて肌のトーンを変える機能や、一般的なフィルター加工などは無料。また、目や鼻のパーツのサイズを変える機能や、背景を変える加工などは有料プランへの加入が必要だ。
料金は12か月4000円、1か月850円で、12か月プランなら「3日間無料」となっているが、先述のアプリと同様、無料トライアルのキャンセルは24時間前に行う必要がある。
切り抜き加工も無料の「Picsart」
「Picsart(ピクスアート)」は、「世界6億ダウンロード」をうたう画像編集アプリ。広告では、犬の写真を指でなぞって簡単に切り抜き、さらに背景を差し替えている。
基本的な加工は「ツール」から利用でき、多くの機能は無料で提供されている。メニュー表示が見やすくまとめられている点も使い勝手がよさそうだ。
広告内で行われている写真の切り抜きも無料で利用が可能。切り抜きたいものを指でなぞって囲むだけでかなり正確に切り抜くことができた。
切り抜いた写真は、アプリ内に「ステッカー」として保存される。広告動画のように別の背景の上に乗せたい場合は、背景として使う写真を新たに開き、ステッカー選択画面から先ほど切り抜いた写真を選べばよい。
このほかに、複数の写真を組み合わせることのできるコラージュ機能や、写真に文字や吹き出しを入れる機能も搭載。いずれも無料で利用できるので、SNS投稿用の画像を作る際などに重宝しそうだ。
料金は年契約プランが5100円、月額プランが850円。少し気になったのは、有料版の広告ページが表示される頻度がやや高い点だ。アプリ起動直後に加えて、写真選択後や編集終了時にも表示されることがあり、少々わずらわしい。
無料アプリの場合、有料プランに誘導するための仕掛けが用意されているのはある程度は仕方ない。「無料で機能を使わせてもらっているのだから、まあいいか」と割り切ることができるなら、いずれのアプリもそれなりに楽しんで使うことができそうだ。
<TEXT/酒井麻里子>