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「志村けんさんは感性が似ていた」研ナオコ、“アマビエ姿”からの1年間

暮らし

 これから社会の荒波に揉まれようとする若者に、各界で活躍する大先輩たちはどんなアドバイスを授けてくれるのか。2020年で芸能生活50年を迎えた歌手・研ナオコさん(67)前回のインタビューではYouTube動画1本目の「アマビエ様になる事になりました!!」を聞きました。

研ナオコ

研ナオコさん

 研さんが疫病退散にご利益があると言い伝えられる妖怪・アマビエに扮した姿が「そっくり!!」などと大きな話題になりました。実はこれは、志村けんさんのためのものだったそうです。そして、それからもうすぐ1年。盟友・志村さんへの想いを語ってくれました。

「長さんやめればいいのに」

――志村さんと最初に会ったのは、いつだったのでしょうか。

研ナオコ(以下、研):ドリフの番組(『8時だョ!全員集合』)に、あたしがゲストで行ってる時ね。けんちゃんは、まだドリフのメンバーじゃなくてね。

――志村さんの第一印象は?

研:ドリフの楽屋で遊んでいたら、入ってきて。そうしたら、面白くて、面白くて、「ドリフのメンバーになればいいのに」って言ってたの。まだ長さん(いかりや長介さん)がいる頃でね、長さんが「(志村さんを入れると)人数が多すぎるんだよ」って言うから、「ふ~ん、長さんやめればいいのに」なんて冗談言って、みんな笑って…。

 志村さんは、すごいシャイ。そしていつもすごく気を遣って、優しい人。番組に呼ばれた時は、こっちが緊張しないように引っ張っていってくれるし、コントやる時も、やりやすいように導いていってくれる。

シャイだった志村さん

研ナオコ

――志村さんがシャイだったことがわかるエピソードはありますか。

研:普段は照れがあって、あまり目を見ないんですよね。ちらっと見て、頭を下げちゃったりして。でも本番に入ると、どんどんアドリブが入ってくる。

――アドリブということは、同じ演技はできない。

研:絶対、撮り直ししない。相手のやりやすいようにやるから、台本通りってないんです。だから、カメラの台数がすごかったですよ。基本、1人の役者につき1台はあった。例えば2人の掛け合いの時には両方からなめられるように、さらに引きの画のためのカメラも、という感じで。絶対撮り逃がさないように、すごい台数を同時にまわしていました。

 しくじったら、しくじったなりのフォローの仕方をしてくれる。役者って、バラエティなんかだとアドリブが苦手な人も多いけど、役になっているとその役で受け答えができる。その点では志村さんって役者として、やっぱりすごいんだなって。

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