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視力1.0の「繊細さん=HSP」があえて近眼用メガネをかける理由

暮らし

音と光に敏感。パチンコ店では2分で嘔吐

「小さい頃から音と光に敏感で、映画館には20年近く行ってません。以前、同僚に誘われてパチンコ店に入った時は、爆音と点滅し続ける照明にやられ、2分でトイレに駆け込み嘔吐しました」

 そう語るのは吉田隆さん(仮名・34歳)。普段からサングラスとノイズキャンセリングイヤホンで目と耳を防御、繁華街にはよほどのことがない限り立ち入らないなど、外出時の対策を徹底しているというが、自宅での“ある音”の対策には頭を悩ませてきたとか。

 大きい音だけでなく、冷蔵庫のブーンという音や風呂場の換気扇が回る小さな音でも気になりだすと眠れなくなるんです。耳栓をしてもダメなときはダメ。一睡もできず朝を迎えたときは発狂しそう」

防音材設置で刺激を完全遮断

 そこで昨年、吉田さんは寝室の壁に防音ボードをみずから貼り付け。リビングや風呂場から漏れ聞こえてくる微音を遮断することに成功した。

HSP

吉田さん宅の寝室。壁には無数の防音材が。総設置費は3万円。寝室にはライトやエアコンはおろか、時計さえも置かれていない

そのほか、寝室には家電を一切置いてません。エアコンもライトもなし。どんなに作動音が小さいと謳った家電でも、電気が流れて動いている以上どうしても音がしてしまうもの。それらがふと気になってしまうのが怖い」

 そのほかにも、光に敏感な吉田さんは「刺激に疲れたときはろうそく1本で生活」「帰宅したらスマホは一切見ない」など、徹底して刺激を遮断。やりすぎに思えなくもない努力も、繊細な神経を休めるためには必要不可欠!?

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