人を動かす最強の武器は“オタク特有の早口”である
こんにちは、Shinです。元戦略コンサルタントで、現在は某外資系企業で業務改善や戦略策定などに取り組んでいます。今日のテーマは「“オタク特有の早口”で自分の仕事について語れるか?」です。
「正しい論理構築」は誰でもできる
先日、コンサルティングファームに勤めている大学時代の友人と電話で1時間ほど近況報告やとりとめのない雑談をしたのですが、そのなかで「面白さ」がテーマとなりました。
結論から言うと、「ロジックはもちろん大事だけれども、本当に人を動かすには“面白さ”がないと話にならない」です。これだけだとアレなので、もう少し詳しくお話します。世の中にはいろいろなビジネス分析フレームワークがあります。
マーケティングミックス(4P)、5Why、3Cなど……これらの使い方についてはすでにいろいろな本やWeb記事で紹介されており、見聞きしたことがあるひとも多いでしょう。過去の記事「“自由な発想でやりたい”という人ほどアイディアが枯渇する理由」でもいくつか紹介しています。これらをはじめ、フレームワークを実際に「使える」レベルまで持っていくのは、かなりの訓練が必要です。
【なんとなく本を読み、理解したつもりになった】
と、
【実際のビジネスの分析や原因分析に使ってみて、成果を出した】
の間には、大きなギャップがあるのです。
「正しいけど、何かつまらない」は負け
ですが、逆に言えば「訓練さえしっかりすれば、ある程度はみんな使えるようになる」とも言えます。コンサルティングファームで一定期間学び、プロジェクトの中で使い、上司や同僚、クライアントとやり取りしていけば、フレームワークを活用した論理構築はかなりのレベルにまで達するでしょう。
しかしながら、それだけで多くの人を感動させ、アクションを触発するようなアウトプットを出せるかというと、そういうことでもないのです。
「話は筋道が通っているし、正しいこともわかる。でも、何かつまらない」
こう思われてしまったら、いくら論理的には正しくても「負け」なのです。ぼくも、ある程度経験を積んでから、似たような失敗を何回かしました。クライアントからの要望をカバーし、さらにプラスアルファの提言もして、表面的にはご満足をいただいたように見えました。論理的な破綻もなかったと記憶しています。しかし、自分の中では不完全燃焼感があり、かつクライアント側でも具体的なアクションには繋がりませんでした。