若手教員がパワハラ主任に逆襲。「体罰動画」を匿名メールで拡散
部活の仕事は無関係だったのに…
「ありえないと思ったのは、担任が顧問を務める運動部の部員やその保護者に配るプリントを作らされたこと。担任としての仕事ならともかく、私はそのクラブとはまったくの無関係です。けど、この担任はちょっと威圧的なオーラを出していて、私が代わりに作ったプリントにダメ出しの連続で、やり直しとか平気でさせてくる。恥ずかしい話ですが、それにビビッてしまい、直接本人に『もう頼み事をしてくるな!』とか言える勇気はありませんでした」
しかも、赴任2年目を終えるころには激務で心身ボロボロ。なりたくて就いたはずの教師ですが、「いっそこのままやめたほうが……」と思うほどまで追い詰められていました。ただし、やめる覚悟ができたことで、いい意味で開き直ることができたといいます。
教育委員会に体罰動画を送りつけた
「実は、以前から教頭にも『なんとかしてほしい』と相談していましたが、担任が顧問を務める運動部は全国大会の常連。県内では有名な指導者で、彼の指導を求めて生徒が集まってくるほどでした。学校の知名度アップにも貢献していましたし、担任は職員室内でもアンタッチャブルな存在。でも、彼には大きな弱点がありました。部活の教え子に体罰を振るっていたんです」
もともと撮影に関する知識とスキルを持っていたそうで、体罰の決定的瞬間の盗撮に成功。その動画を匿名の保護者を名乗り、学校宛にメールで送ったそうです。
「放置した場合、県と市の教育委員会に同じメールを送ると書きました。すると、学校も焦ったのか担任に対して指導禁止の処分を下したんです」