飲み会での上司の悪口が筒抜けに。犯人はまさかの人物で…
人に裏切られるシチュエーションは様々ですが、思わぬ伏兵に刺されるのもなかなか堪えるようです。住宅メーカーで営業職として勤務していた森田宏輝さん(仮名・29歳)は、まさにそんな経験をしたことがあるそうです。
「もう3年ぐらい前のことですが、いまだに思い返すと腹が立って仕方ないんです。まるで昨日やられたように思うぐらいですよ」
機械のような冷酷な上司
当時、森田さんは、とても厳しい上司の元についていました。
「30代後半の課長で、女性の上司だったんですが、めちゃくちゃ仕事ができる人でした。できる人にありがちな、自分にできることは他人もできるだろうと思い込んでいるタイプで、部下にするとしんどい上司でした」
特に辛かったのが、あらゆることを数字で管理される管理方法だったそうです。
「営業なので数字を求められるのは当然ですが、プロセスをガッチガチに管理するタイプの人だったので、とにかく機械のようにKPI(数値目標)を追求することを求められました。
KPIを達成できなかった場合は、課長が納得するような論理的な理由と対策を求められました。その対策も高度な内容を求めてくるので、結局、その対策も達成できなくては詰められるの繰り返しでした。
彼女の下についた部下は、何人も精神的に病んでいたので、影で『壊し屋』と呼ばれていました」
「共通の敵」の悪口を酒のつまみに
森田さんはそんなストレスフルな状況を、同じ部の同僚たちとお酒を酌み交わすことでしのいでいたそうです。
「週の中日の水曜と週末の金曜は必ず数人で飲みに行っては、課長のことをボロクソに言ってました。『あんな血の通ってない女には絶対に彼氏はできない』とか『誰も構ってくれないから、狂ったように数字を追ってるんだ』とか言ってストレスを発散していました」
日中はツラかったものの、当時は意外と楽しい日々が続いていたと回想します。
「共通の敵がいるとやられてる人間たちには一体感が生まれるんですよね。愚痴や悪口を言い合う飲み会って盛り上がるんです。当時のことは思い出したくもないことばかりですが、飲み会だけは楽しかったですね」