LINEで100万円被害に…夢を追う26歳に「コロナ支援詐欺」のワナ
手続きの後で「絶望感」に
金額に目がくらみ、そのままきちんと調べず支援に飛びついた高瀬さん。住所などの個人情報や振込先の口座番号などを記載し、藁にもすがる思いで申込みをしてしまったのです。
「100万円は本当にすぐ振り込まれました。そのときはLINEをくれたGくんや支援に乗り出してくれた彼の叔父さんが神様のように思えました。でも、世の中そんな美味しい話があるわけがなかったんです」
後日、高瀬さんの自宅に、郵送である書類が届きました。そしてそれを見た高瀬さんは仕事を失う以上の絶望感を覚えてしまいます。なんとそれは、身に覚えのない借金の契約書。金額は振り込まれたのと同じ100万円でした。
Gさんから送られてきたURLは、悪質な消費者金融との契約を結ぶサイトだったのです。
残ったのは…
契約書が届いた時点で100万円のうちすでに半分ほどを家賃や生活、そして中止したイベントのさまざまな支払いなどとして使ってしまっていた高瀬さん。すぐに返済をしても、高額な利息が発生していると言われ、借金は100万円以上に膨れ上がっていました。
「もちろん、すぐにGさんへ連絡を取ろうと思いましたが、LINEのアカウントはすでに消され、僕がアクセスしたURLも使えなくなっていました。なんでこんな事になってしまったんだろう……本当に悔しいです」
高瀬さんは現在、弁護士に相談し、借金の契約を取り消すための手続きを進めているそう。しかし、使ってしまった金額を補填するためには給付金や助成金を使用するほかなく、解決したとしても結局、苦しい生活を続けることになりそうだとため息をついていました。
<TEXT/つる>
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