コロナ下のオンライン面接を突破。転職成功者たちが明かす攻略方法
「安定よりやりたいことを優先」
■ 大手電力会社→大手化学メーカー(Tさん・33歳)
次に話を聞いたのは、大手電力会社で9年勤務していたTさん(33歳)。「安定」を捨てる勇気がなかなか出ず、踏み切れなかったものの、今後のキャリアを考え、大手化学メーカーへの転職を成功しました。
「技術寄りの仕事をしたかったのに、マネジメント寄りの仕事が多くなってきたことが、転職を考えたきっかけです。社内調整や資料作りなどにやりがいを全く感じなかったので……」
転職先では、持ち前の技術力を活かして、水力発電所プラントの設計・工事管理業務に携わっています。オンライン面談のコツを教えてもらいました。
「オンラインだと、対面よりも気楽に面談ができます。また、相手と目線を合わせて説得力を増すために『カメラに目線を合わせる』などのやり方があまり広まっていないので、それで評価を高められるのではないでしょうか。また、面談中に来客があって、慌ててしまった経験があるので、想定外の出来事への対応も重要ですね」
「雰囲気を感じることが難しい」
■ クラウドサービス企業内定(Sさん・23歳)
「コロナ禍がキャリアを再考するきっかけになりました。仕事をするなかで、心からやりがいを感じられているか、ずっとモヤモヤしてましたね。自分のやりたいことを見つめ直して挑戦したいという思いがあり、転職を決断しました」と話すのは、Sさん(23歳)
職場に迷惑をかけないようにと、オンライン面談に対応している企業に絞っての転職活動に踏み切ります。リモートワークでスケジュール調整が容易だったため、比較的スムーズに面談を進められたようです。
ただ、オンラインだけで完結できない企業もあり、断られるケースも多々あったとのこと。それでも根気強く活動を続け、志望度が高かったクラウドサービスの企業に内定しました。
「個人的にはオンラインでのやり取りと、直接お会いするのとで何かが変わるとはあまり思いません。もちろん直接オフィスを見ることができないことや、雰囲気を感じるとることが難しいということはありますが、直接お会いする面接と気をつけることは同じだと思います。想定質問への回答もスラスラ言えるまで何度も練習して、暗記できるほどになりました」