期間限定で2か月99円!アマゾン「Kindle読み放題」は本当にお得か?
「おすすめ」の精度は発展途上
日本で刊行されている雑誌・書籍の点数は多数にわたる。現実世界の本屋では、書店員の裁量により「平積み」(表紙を上に向けて積み上げていく陳列方法)、「面陳」(本を背ではなく表紙を見せ並べる陳列方法)などのテクニックを用いることで、我々読者が興味を引く本を見つけやすいようになっている。
残念ながら、Kindle Unlimitedに本屋ほどの一覧性はない。表紙の画像が小さくて訴求力に乏しいほか、各タイトルの情報が均一なサイズで表示されるので、画面にメリハリがないのである。
AI時代ならではの「おすすめ」機能もあるものの、そこまで的を射た提案をしてくれるわけではない。過去に読んだものと同一ジャンルか同一作者の本を勧めてくるばかりで、それでは書籍内のリンクをクリックするのと大差ない。
これに関しては、商魂たくましいAmazonならではの、もっと冴えたソリューションを期待したいところだ。
強みは雑誌とビジネス書か
Kindle Unlimitedの一番の強みは雑誌媒体との提携だ。『週刊SPA!』などの情報誌をはじめ、数多くの雑誌が「読み放題」サービスの対象になっている(バックナンバーのみ対象の場合もある)。
Kindle Unlimitedの正規料金は月額980円だが、きまって買っている週刊誌や月刊誌がある人には、この価格はだいぶ安く感じるだろう。
ところで、都会の書店で存在感をとみに強めているのがビジネス書だ。電車内でも広告を目にすることが多く、特に若手会社員は「何か読んでおかなければ」という気持ちになってしまうかもしれない。
Kindle Unlimitedの場合、他のジャンルと比べてもビジネス書が豊富に登録されているので、難しげなタイトルにも気軽にトライすることができる。出版社との利害関係の一致もあるが、おそらくKindle Unlimitedというサービス自体が、ビジネス書の購買層をメインターゲットにしたものなのだろう。