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ツラい仕事がラクになる「自分のせいじゃない」という精神

学び

「責任感が強く抱え込んでしまう人」は、こう考えよう

一生懸命なのは素晴らしい。ただ、この世の中に“自分の体や心の健康を害してまでする仕事”はない。自分のやれることはしっかりやるのは前提だが、それでもどうしてもうまくいかないときは、“まあしょうがないよな”、”自分のせいじゃないしな”と思う割り切りや、脱力も必要だよ。そうすることで、逆に成果も出やすくなることもあるしね」

 彼はこのように諭してくれました。

 一般論として、「ビジネスパーソンは自責思考であるべき」と言われます。人のせいや会社のせいにしても何も変わらない、それすらも自身の力と才覚で変革していき、結果を出し続けることがすぐれたビジネスパーソンだ……そういう言説です。

 これはぼくは基本的に正しいと思っています。キツい状況でも、「じゃあどうするか」と考え、試行錯誤していくのは、結果を出せるビジネスパーソンに必須の資質だと思います。

 とはいえ、ぼくも含めて大半の人はスーパーマンではありません。コロナのような、いかんともしがたい状況の中で、引き続きビジネスを伸ばし続けろと言われても「できないもんはできねーよ!」というのが本音ではないでしょうか。

あえて人や環境のせいにすることも大切

 それでいいと思います。「無理なんてことはない!!」と熱血猪突猛進でいくのもいいですが、そのようなテンションで壊れず走り続けられるのはごくごく一部の人だけです。自分がその「ごくごく一部」であるという自信があるならば、走り続けるのもありです。

 しかし、そうでないならば、「ま、自分のせいじゃないしな」「やることはやってるしな」と割り切り、あえて人や環境のせいにし、脱力しながら仕事をしていくのもまた大事なのではないでしょうか。

 責任感マックスで常に仕事に取り組んできたあなたにとって、現在の状況は苦しいものだと思います。しかし、あなたが苦しみながら仕事を続けていくと、あなたを信じてついてきている人たちも同様に苦しくなってしまいます。

 たまには「自分じゃどうしようもできませんー」と、あえて無責任になってみると、逆に勝機が見えてくるかもしれませんよ。

<TEXT/Shin>

某外資系コンサルティングファームで戦略コンサルタントとして勤務したのち、現在は某外資系企業で業務改善や戦略策定等の業務に従事。ビジネス書作家。ブログ「Outward Matrix」、オンラインコミュニティ「Players」を運営。無料メールマガジンも好評配信中

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