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コロナ対策がもたらすメリットとは。保守的だった企業に変化が

ビジネス

 新型コロナウイルスは企業経営に様々な試練を与えている。多くのビジネスパーソンにとってはいまさら言わずもがなだろう。こうした試練の中にはすでに有名なものもあるし、いまだニュース等で取り上げられてはいないが今後確実に問題になると予測されるものもある。

マスク 会社

※画像はイメージです(以下同じ)

 ここで大事なのは、考え方によってはこれらの試練を成長機会と捉えることもできるということだ。新型コロナウイルスの影響によって暗い雰囲気がただよう現在だからこそ、こうした前向きな希望もまた必要だろう。

新規投資凍結を打ち出す企業が増加

 これまでニュースになっていないものとしては、「成長中のベンチャーの資金ショート」という試練がある。前提として、新型コロナの経済的影響が不確定であるために、新規投資凍結を打ち出す企業が増えてきた。筆者自身、周囲の経営者2人から同じ悩みを相談された。

 実際のデータとしても、日本政策投資銀行「設備投資計画調査」において、設備投資額はバブル崩壊時に約20%のマイナス、消費税5%増税時に約10%のマイナス、リーマンショック後に約15%のマイナスというように、経済が不透明な時期に縮減されている。

 先行きが不安な時期に投資を控えるというのは個人も企業も同じなのである。

資金ショートする可能性が

 こうして企業の新規投資が凍結された結果として、多くのベンチャー企業は確定案件だったはずの新規プロジェクトが相手方の投資凍結によって白紙に戻るという事態に直面している。

 しかも、もとから成長軌道にあったベンチャーは売上下落まではしていない。売上は「維持だが予測より低下」していることが多いのだ。厄介なことに、売上が減少していないということは、現状では政府や自治体による救済融資(個人事業主や中小企業向けの持続化給付金は前年同期比50%の売上減が条件)の対象とならないことを意味する

 このとき、成長期のベンチャーは手元資金を再投資に回す傾向が強いといわれる。言い換えれば、確定案件の見込み収入を近い将来発生する支払いに充てているのである。そのため、数か月間にわたって予測が狂うと支払いが不可能となり、資金ショートする可能性が現実味を帯びる。

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