日本のコロナ対応に「甘さを感じた」営業マンの声。インドネシアでは検温も…
今回の件で柔軟性のなさが露に
現場では先手を打つことができた一方、いわゆる古典的な大企業であるゆえか、国内での新型コロナへの対応には「柔軟性のなさを感じる」と橋本さんは言います。
「海外での取引を行っているので、うちの部署ではテレワークをする体制は十分整っているのですが、相変わらず出社を続けています。工場で働く職員と本社の職員で対応の差をつけたくないというのはわかるのですが……。都外の工場に行く際には、本社の職員が働く部署を『このエリアはやばい』と冗談まじりに言われたりします(笑)。
一番『この会社やばいかも』と感じたのは、中国の工場に派遣されていた職員が帰ってきた時です。ちょうど2月下旬で感染者も多いころだったので、このまま日本に残るものだと思っていました。しかし、1週間で上から中国に戻るように指示が来て……。人事部からせめてもの餞別か、マスクを一箱渡されたようなんですが、あまりのことにみんな苦笑いでしたね」
緊急事態宣言で困っていることは
昨今、各企業の対応の「柔軟性」が注目を集めていますが、「とはいえ……」という形で現状維持の会社も多いようです。ちなみにこのインタビューの実施(3月下旬)後、緊急事態宣言の発令に伴い、橋本さんの会社でも、ついにテレワークが始まったとか。
感想を聞いたところ「睡眠時間が長くなり、健康的な生活をおくれています」とのことでした。このように仕事への様々な影響があった橋本さんですが、今一番困っていることを聞いてみると……。
「インドネシアは自宅待機要請が実施されているので、販売会社で働く現地職員もリモートワークをしているのですが、仕事をしない人も出てきて、電話やメールのレスポンスが非常に悪くなり困っています」