公務員3人に聞いた、リアルな働きがい「年収250万円でも転職する気はない」
自らを“謝罪マシーン”だと思った
残業代をカットするようになるとは、地方自治体の財政は厳しいのですね……。また、災害というと2019年に起きた台風が記憶に新しいですが、その時はどんな対応をしたのでしょう。
「いきなり避難所を割り当てられて、管理者に任命されました。現状の情報共有がなく事前準備も全くできていない状態だったので、対応が追いつきませんでした。
避難所の人口密度が高まるにつれて不満の声が大きくなりましたが、管理側も情報把握ができていないので、ひたすら謝り続けるしかなくて。あの時は自分のことを“謝罪マシーン”だと思いました」
突発的な業務とはいえ、年収に見合わない大変な内容ですね。最後に今後の働き方への考えを聞きました。
「昇進はしたくないのが本音です。役職がつくと手当が出るので、新卒の頃は目標にしていましたが、上司を見るにつけ、役職がついても責任が増える一方であまりメリットがないと感じるようになったので……。
嫌なこともあるけど、一般企業でも同様の問題はあるはずので、この状況から抜け出したいという理由で転職をする気はありません。ただ、伝統工芸品に関われる仕事があるなら、転職してもいいと思っています」
放課後に起こった問題でも学校に連絡が
最後は、同じく関東の某県で小学校教師として働く馬場恵子さん(仮名・26歳)です。
「成長を一緒に喜んであげられる先生を目指して、小学校教師になりました。ただ、実際に働いてみると、割に合わない業務ばかり。児童を下校させてからの業務が予想以上に多くて、運動会や授業参観といった催し事の準備や、トラブルがあった子の親にフォローする電話などをしています。
さらには、放課後に起こった問題まで学校に連絡が来るんです。例えば、『児童達のボール遊びで自家用車に傷をつけられたから、仲裁をしてほしい』とか。それは学校は関係なく、当事者間で済ませてもらう話だと思うんですけどね」