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高級な革靴と安い革靴の違いって?「3つの製法」で自分に合った靴を見分ける

学び

セメント製法を採用する高級ブランド

 革靴を何年も自分の足に馴染ませて履き続けるには、ソールの交換が必須です。以下、3つの製法のソール交換についてまとめてみました。

・グッドイヤー・ウェルト製法:5回以上の交換が可能。
・マッケイ製法:2、3回ほど交換が可能。
・セメント製法:交換ができないものが多い。

 ソール交換することを前提とした靴はもちろん長く履けます。対照的に履きつぶすことを前提とした靴は寿命が限られており、その大半は工賃を抑えたセメント製法です。

 ところが、価格だけでは判断できない部分もあります。高級ブランドであっても、デザインの都合でセメント製法を採用していることもあるからです。つまり、高ければ長く履き続けられるわけではありません。「ソール交換を前提とした製法の靴は長く履ける」ということなのです。

カッコいいのはマッケイ製法

革靴

グッドイヤー・ウェルト製法(左)はコバと呼ばれる縁取りが張り出ることに対し、マッケイ製法(右)は張りだしが少ないため、スタイリッシュに見えます

 一番長持ちするのは、グッドイヤー・ウェルト製法。高級感のある王道の革靴ですが、スタイリッシュなシェイプ(形状)とは言い切れません。このあたりは個人の趣向が反映されるため、好みは分かれます。

 一方でスタイリッシュなのがマッケイ製法です。イタリアブランドで採用されることが多いマッケイ製法の靴は、コバと呼ばれる靴の縁取りが上から見た時、隠れるため洗練されて見えるのです。

 今回の結論としては、値段が違う理由を理解した上で用途に合わせて購入してほしいということ。これこそが「大人の買い物」なのではないでしょうか。

<TEXT/森井良行>

株式会社エレガントカジュアル代表取締役。’79年 千葉県出身。のべ4600人を超えるビジネスマンの買い物に同行する服のコンサルタント。公式サイト「エレカジ」、著書『真似するだけで印象が劇的によくなる 38歳からのビジネスコーデ図鑑』が発売中。YouTubeは「モテるファッションちゃんねる
Twitter:@elegant_casual

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