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ネクタイの裏面にある縫い目の名前、知っていますか?――意外と知らない「ものの名前」

コラム

 知っているようで意外と知らない「ものの名前」。普段何気なく目にしているものでも、ずっと誤解して使っていたり、すぐに名前が浮かんでこなかったりした経験、誰でも一度はあるはず。

 どんなものにも名称があり、“なぜそう呼ばれるようになったか”というおもしろい歴史が隠れています。もし知っていれば、仕事相手との会話のネタになったり、上司に博識ぶりを関心されたりと役に立つこと間違いなし!

Q.ネクタイの裏面に施された「縫い目」は何という?

 ネクタイの裏面をよく見るとある、小さな縫い目を「○○○○留め」という。さて、なんと言うでしょう?

ネクタイ

A.「カンヌキ留め」

 ネクタイは、古代ローマの兵士が防寒のために首に巻いた布がはじまりです。これは「フォーカル」と呼ばれ、もともと兵士の無事を祈った妻や恋人が送った愛の印でもあります。

 ネクタイの両端のとがった形の部分を剣と呼び、幅広のほうを「大剣(ブレード)」あるいは前の垂れ、下側の細いほうを「小剣(スモールチップ)」または背の垂れとも呼びます。

 また、大剣裏側の下から12センチほどのところに固定するために施されたステッチを「カンヌキ留め」といいます。

 カンヌキは漢字で「閂」。「門や出入口などの開き戸を閉じ固めるための横木」(日本大百科全書)という意味であります。

 また、ネクタイの表地のことを「シェル」という。ネクタイ地を総称してこう呼びます。英語では「固い表皮」が本義で、もとは「貝殻」を意味します。

<TEXT/bizSPA!取材班>

引用元:『クイズで覚えるものの名前』(北橋隆史、扶桑社文庫)より

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