「部下にカッとなってしまう」20代リーダーの悩み。どうすれば?<甘口人生相談>
チームの仕事にNOを出すのも上司の仕事
これまで何人も昇格した人を見ましたが、昇格した直後は誰もがそんな感じでやつれていたし、この状態から抜け出せる自信がないと相談を受けたことも何度かありました。そのたびに、僕が先輩に言われ、はっと目が覚めた言葉をそのまま伝えるようにしています。
「自分を含め、チームで抱えきれない仕事の依頼にNOを出すのも上司の仕事!」
この言葉に「当たり前だろ」と思う人もいるかもしれないですが、日本の会社では「そんな綺麗事、実際には言えないぞ」と思う人のほうが多いかもしれません。
というのも、上から降りてきた仕事を上司が部下に振り分け、それをこなしていくのが一般的で、上から降りてくる仕事にNOを出すような上司はその立場でいられなくなることが多いからです。
「できるか、できないじゃない! どうやってやるかだ!」といった、仕事を部下に押し付けるための言葉が蔓延するのも当然です。
できない仕事を引き受けるのは無責任
でも冷静に考えてみてください。キャパを超えた仕事を引き受け、なんとかこなしたその先には何があるでしょうか? それで終わりではありませんよね。次にまた同程度か、それ以上の仕事が舞い込んでくるだけなのです。
僕も、上からの無茶な依頼を必死でこなしたら、もっと無茶を言われたことが何度もあります。上から見たら、必死だったかどうかなんて関係なく、その仕事をこなせたかどうかが全てです。
このようなことの先には、無理を言う上司としての部下からの悪評、チームとしてのミスや失敗が待っているのです。そもそもそのような従業員のキャパを超えた仕事を引き受ける続ける企業は正常なのでしょうか?
このように長期的な目で見ると、できない仕事を引き受けること自体が無責任なことであると気づけるはず。