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異端児だった姉がシングルマザーに…“優等生”の弟が焦る理由

暮らし

帰省したら両親が驚くほど別人に

「父方の祖父は地元に土地を持っていたんですが、物心ついてからは度々、父からは『継ぐのはお前なんだからな』と言われていました」

 母も同様に直樹さんに目をかけていたそうですが、時に複雑な思いもあったのだとか。

「社会人になって1人暮らしを始めてからも、母からしょっちゅう電話が掛かってきていました。面倒だなと思うこともありましたが、それだけ愛されているんだと解釈し、我慢することができました」

 ただ、ある時期から母の電話が途絶えるようになってしまいます。直樹さんは重く受け取ることはせず、「何か心境の変化があって、ようやく子離れできたのか」と解釈したそうです。

 そしてその年の年末に直樹さんと同じく上京していた友人からメールがありました。

家の中に広がる見慣れない色使い

「車で帰省するから、一緒に帰らないかという話でした。仲の良い友人でしたし、二つ返事でOKしました。思いもよらぬタイミングで顔を出したら両親が喜ぶと思い、特に連絡もせずにふらっと帰ってみることにしました。

“サプライズ帰省”で勝手にワクワクしていた僕が玄関をくぐって最初に感じたのは謎の違和感……。家のいたるところに、派手な色使いのものが転がっていたんです。うちの両親は、もともと地味なデザインを好んでいたんですが……」

 蛍光色や、大きな柄物の品々……。よくよく見てみてみると、そのどれもがベビー用品でした。

孫にデレデレ

「話を聞いてみると実は姉が男の子を出産して、少し前から実家に住んでいたんです。全く知らされていなかったので、とてもビックリしました。いつもだったら、僕の帰省は喜ばれるはずだったんですが、両親は孫にべったりで、『この忙しい時に、連絡もせずに帰って来ないで』とも言い放たれました……」

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