就活中に海外旅行に…気分屋の兄貴に振り回される、心優しき弟のホンネ
最近では煩わしい人間関係を清算することをを「CO」(カットアウト)と言い、機械的に関係を断つ人もいるようです。
しかし、どれだけややこしくても親兄弟の縁は切れないもの。佐々木貴さん(仮名・28歳)には3歳上のお兄さんがおり、奔放な性格に幼い頃から振り回されて来たといいます。
とにかく自由奔放でわがままな兄
「兄はとにかくわがままで口も悪く、大人を常に困らせていました。『あれが食べたい、これが嫌い』と、自分の気に入らないことがあれば友達の親にさえ突っかかるほど。
ある時、家族で温泉に出かけたんです。兄は車を降りた後に走って浴場に向かっていたのですが、その際に転んでしまって……。膝から血が出てしまった兄は機嫌を損ね、両親も彼に気を遣い、せっかく遠出してきたのに温泉には入らずに帰りました」
散々騒いだあとはガス抜きができたのか、けろっと態度は元に戻るそうです。さらに、遊びに出かけては生傷を作って帰って来ました。
「兄がケンカして噛み付いた人に、後から謝りに行ったこともあります。小さい頃から兄の不遜な態度が申し訳なくて、僕は常に愛想良く過ごしていました。性格が正反対の兄弟だと思われていたでしょうね。そのおかげもあってか、僕はとても可愛がられて過ごしました」
学校内で孤立するかと思いきや…
お兄さんは学校でも孤立するかと思いきや、意外にも学校では人気者でモテていたそうです。
「兄はサッカー部で活躍するうえ、成績も良く、生徒会の副会長まで務めていました。少しずつ社会での立ち回りを覚えていったのだと思います。恥ずかしがりの女の子から、まだ小学生だった佐々木さんがお兄さんのバレンタインチョコを預かったこともありました。
ただ、帰宅すると、どうしても気が抜けるんでしょうね。気に食わないことがあるとそのたびに騒いでました。兄弟喧嘩もしょっちゅうでしたよ」
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