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ターミネーターは現れない。AI時代を生き残る、本当に必要なキャリアは?

学び

 こんにちは、5万人をリストラし、6000人以上のリーダーの選抜と育成をしてきた人事・戦略コンサルタントの松本利明です。現在はAI(人口知能)を活用した人事の最先端の仕事をしています。

AIやテクノロジーで本当に仕事はなくなるのか?

テクノロジー 脳 頭脳

※画像はイメージです

「これから15年で今ある仕事の49%が消滅する」(野村総合研究所)というレポートがでて5年たちました。

 15年の3分の1の5年が経過したわけです。しかし、今はどうでしょう? 仕事がなくなるどころか「人手が足りない」。有効求人倍率も2018年2月時点で1.58倍とすでにバブル期の水準を上回り、高度成長期並みの求人倍率になっています。

 働き方改革やワークライフバランスが大事とは言え、あなたも仕事に追われて忙しいでしょう。

 本当にAIに仕事が奪われるなら、あなたの仕事がもっと楽になっているはずですが、なぜそうなっていないのか。

 理由はAIなどのテクノロジーははまだ進化の途中であるということです。今のAIは特化型AI。将棋で名人に勝てるAIは将棋しかできない。囲碁なら囲碁だけというようにある機能に特化したAIでしかないのです。顧客対応して、事務作業をしてなど人はひとつの仕事だけでなく、たくさんの仕事を受け持ちます。仕事ひとつひとつにAIとなると経済合理性が合わないので、しばらくは人がやる仕事は残ります。

すぐにターミネーターは来ない

ターミネーター

T-800 Endoskeleton photo/Usa Pyon

 ただし油断は禁物。

 リクルートグループ中核企業の1万5000人分の人事・総務作業は30名の系列のROSという会社で行えるなど、テクノロジーの進化にあわせ効率的にできる仕事はどんどん集約され、社外に出ていっている現状もあります。

 シンギュラリティ(技術的到達点)に到達すればAIが自分の能力を超えるAIを生み出せるようになり、AI同士が繋がるようになれば機械もマルチタスクできるようになるでしょう。その世界になると、人間は機械と融合するなど「信じるか信じないかはあなたしだいです」というみなさんが興味深い、都市伝説の世界です。

 ただ、指をくわえて待っているわけにはいきません。シンギュラリティがくると言われる2045年まであと27年あります。

 仮に新卒22歳でも27年後は49歳。機械任せにラクチンはできないのです。『人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊』(文藝春秋刊)によると2045年には労働者は全人口の1割程度という予測を出していますが、それまでは高齢化で労働人口が減るなか、人手で頑張る必要があります。『「AIで仕事がなくなる」論のウソ』(イーストプレス)によると、雇用の減少はこれから先15年で約1割程度と予測しています。

 言わば、AIの成長の変化の直撃を受けつつ、大きく置き換わるまでは人手で頑張らなくてはいけない「狭間の世代」です。AI研究者でない20代の普通のビジネスパーソンはどうサバイバルすればいいか。実はコツがあります。

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