Facebookが“いいね!”非表示。人気インフルエンサーへの影響は
SNSが「いいね!」非表示に踏み切る理由
いいね!はインフルエンサーが自らの人気を示すために重要な機能。なぜ今のタイミングでFaceebookとInstagramは非表示に踏み切ったのか。上野さんは「2つの理由があるのではないか」と話す。
「個人的な意見として、1つには、“5G世代に向けた、アプリ内新サービスや既存サービスの改修・改善を行う実験”であると考えています。もうひとつは、ユーザー対策です。
近年ではフォロワー数や『いいね!』数などのエンゲージメントを意識しすぎるあまり、一部のインフルエンサーがフォロワーを購入するなどのマナー違反をし、批判を浴びています。このような状況を改善するために、いいね!の非表示に踏み切ったのではないでしょうか」
確かに、「サクラ」と呼ばれるアカウントを購入し、フォロワー数やいいね!数を偽造する人もいると聞く。2018年には、Twitter社のジャック・ドーシーCEOが「いいね!はSNS中毒の原因だ」と発言し、波紋を呼んでいる。
「今回の実証実験はSNS中毒に関しても、良い意味で浄化作用があるのではないでしょうか。今後どうなるかはわかりませんが、SNSのトレンドとしては、良い傾向にあると思います」
インフルエンサーマーケティングへの影響は
インフルエンサーマーケティングにも、少なからず影響が及ぶのではないか。
「今回のテストによって、インフルエンサーマーケティングの方法が変わることは間違いありません。もちろん、インフルエンサーマーケティング会社への影響もありますが、長期的には正しい方向へ向かっているのではないでしょうか。
インフルエンサー本人は、パーソナダッシュボード(SNSの管理画面)で正確ないいね!数を把握しておりますし、私どもは今回のようなアルゴリズムの変更などにも迅速に対応いたしますので、問題もないと思っております」
転換点にある今こそ、インフルエンサーの真価が試されている。
<TEXT/モチヅキサトシ>