30万円で中古ポルシェを買った20代、「後悔だらけ」と語る理由とは
高嶺の花といえる、高級外車。都心の若い世代を中心に車離れが進んでいるとはいえ、一部のクラシックカーや高級外車にはいまだに根強いファンがいます。
日本自動車輸入組合(JAIA)が発表した2019年8月の輸入車販売台数(日本メーカー車除く)は、前年同月比0.6ポイント増の2万1489台、8月の単月ベースで過去最高を記録したことが、それを裏付けています。
もしもそんな高級外車を格安で手に入れられるなら、ぜひともモノにしたいですが……。気をつけないと、思わぬリスクが付きまとうことになるといいます。
高級外車を30万円で手に入れた理由
「先輩から中古のポルシェを格安で売ってもらったのですが、乗り回していたら、金持ちだと誤解されて、困ったことになりました」
そう語るのは、広告代理店勤務の営業マン・近藤真治さん(仮名・29歳)。中古の高級外車を乗り回していても、メリットよりもデメリットのほうが大きかったと言うのです。
「夏休み前に、大学の先輩の葉山の別荘に遊びに行った時のことです。先輩は45歳で、編集プロダクションの代表。ポルシェのコレクターで、10台以上所有していたため、ダメもとで『1台くらい譲ってください』とお願いしたんです。
すると、その代表から『いいよ』と、まさかの二つ返事。さすがに申し訳ないし、断るつもりで『でも僕、あまりお金を持っていないし、高いとどうしよう』と言うと、『じゃあ、30万円でいいよ』と返ってきたのです」
驚いた近藤さんが「本当ですか? 本当に30万円でいいですか」と聞き直すと、「いいよ、別荘の車庫にあるから、見てみる?」と言うので、さっそく車庫に出向きました。
ポルシェを見た彼女の反応は?
「中古で古い型でしたが、クラシカルなポルシェも素敵でした。先輩は『後輩割引にしてあげる。ただし、いますぐ払ってくれ』と。そこですぐにネット銀行から、先輩の口座に振り込みましたよ。翌日には別荘に行き、もうポルシェを引き取りました」
帰宅途中、彼女に連絡して、駅で待ち合わせをした近藤さん。
「彼女も『スゴいね~』と喜んでくれました。今どきの若い女性は車に興味がないと聞いていましたが、実物を目にすると、明らかにうれしそうな表情でしたね。ただ、車代で金欠になっていたので、その日の夜は、デパ地下の惣菜でした(笑)」
いくら格安でポルシェを手に入れたとはいえ、急な30万円の出費はアラサー社員にとってはかなりの痛手。そこで近藤さんは手っ取り早く、副業で稼ぐことにしたそうです。