ジャニーズ・吉本興業……芸能ニュースに対する男女の反応の差
もっとも見られた芸能ニュースは?
主要「エンターテイメント」「ネタ・まとめ」ニュースサイトの個別記事ログから、7月にもっともユーザーが多かった記事トップ20をまとめてみました。エンタメといっても、もちろんスポーツ紙は野球やサッカー、競馬、競輪などを取りあげているわけですが、7月の上位はいずれも芸能ニュース。20記事中14記事が吉本興業、とくに「宮迫」のキーワードが目立ちます。
ジャニーズ関連で上位の記事は、16位NEWSポストセブンの「ジャニー社長が「YOU」と呼ばなかったアイドル」のみ。検索ユーザーは吉本興業を大幅に上回りましたが、芸能ニュースとしてのインパクトは小さかったのでしょうか。
メディア別だと、サイト全体で他を引き離すデイリースポーツは個別記事でも上位を独占。スポニチがこれを追う傾向も全体と同じながら、サイトでは目立たなかったNEWSポストセブンが3本、ロケットニュース24が1本ランクインしました。
4位「副業で「AV女優」を選ぶ女性が増えている~」は今年3月、「大吉、17年前の突然の休業の真相語る」は2014年5月、「セクシー女優のHIV陽性判明~」は2018年11月の記事。ジャニーズ、吉本興業関連の記事を除くと、新しいニュースだから上位といえない傾向がわかります。
上位3メディアはユーザー層が重複?
主要エンタメニュースサイトの併用状況からは、多くのユーザーが複数サイトを往来する様子が明らかに。スポニチ、日刊スポーツ、ORICON NEWS、NEWSポストセブンのユーザーは半数以上がデイリースポーツを併用し、とくに上位3メディアはユーザーが重複していそう。ユーザー数最多で「併用なし」が最少のデイリースポーツでも43%はスポニチを併用しています。
1年前のログと比べると、この7月はエンタメニュースの併用ユーザーが増えました。芸能にせよスポーツにせよ「ファン」は同じニュースを色々なメディアで何度も楽しむといわれますが、デイリースポーツだけで満足していた41%が32%に減るなど、普段よりも多くのメディアを見て回った人が多かったようです。
エンタメニュース各社の底力が発揮された
京アニ事件や参院選、7pay問題などたくさんのニュースが飛び交ったなかでも、芸能ニュースに関しては吉本興業一強な7月でした。今回は吉本興業側のまずい対応も追い風になり、特需的にゴシップのプロであるエンタメニュース各社の底力が、報道局や新聞社を差し置いて、発揮されました。
SNSやオウンドメディアの発達でファンコミュニケーションが直接的になり、芸能・スポーツニュースの価値が相対的に下がる傾向です。広告主や放送番組への依存が少なくて自由、ただし小売業界におけるアマゾン・エフェクト同様の中抜きリスクにさらされているエンタメニュースは、この機会を有効活用できるのでしょうか。
ファンあっての芸能、芸能コンテンツあってのゴシップという原点を見つめ直す時代が訪れているような気がします。
<TEXT/清水響子>