『君の名は。』新海誠監督とゆかりのミュージシャン6人。新作の主題歌も
山崎まさよし/『秒速5センチメートル』(2007年)
アジア太平洋映画祭でアニメーション映画賞を受賞したり、本作に感銘を受けた中国人監督リ・ハオリンさんがリスペクト作品『詩季織々』を制作したりと、国内外を問わず大きな影響を与えた『秒速5センチメートル』。
キャッチコピーは「どれほどの速さで生きれば、きみにまた会えるのか」。小学校卒業と同時に離れてしまった2人の男女の再会を描いた「桜花抄」。「桜花抄」から年月が経ち、高校生になった男の子に想いを寄せる女の子の視点から描いた「コスモナウト」。社会人になった2人の過去から現在を描いた「秒速5センチメートル」。この3本にわたるオムニバス作品となっています。
主題歌は山崎まさよしさんの「One more time, One more chance」。新海監督は主題歌の条件を「誰もが知っていて、現代を生きる人々にとって普遍性のある楽曲」として、過去から現在のヒット曲を聴いて探したそうです。行き着いたのが「One more time, One more chance」でした。
山崎さんは、1995年に「月明かりに照らされて」でデビュー。1996年には篠原哲雄監督の『月とキャベツ』に主演し、俳優デビュー。「One more time, One more chance」は本作以外にも『月とキャベツ』の主題歌、福田雄一監督の映画『50回目のファーストキス』の挿入歌としても使われています。
熊木杏里/『星を追う子ども』(2011年)
『星を追う子ども』のキャッチコピーは「それは、さよならを言うための旅」。孤独な少女の冒険をを描くファンタジックな作品です。主題歌はシンガー・ソングライター、熊木杏里さんの「Hello Goodbye & Hello」でした。
熊木さんは映画の絵コンテを見ながら主題歌を作成。「最初は新海監督のダメ出しが多く、何度か歌詞を作り直した」とのこと。しかし、「結局は最初のものを使った」と、本作の関連イベントで語っています。
熊木さんは2001年にバラエティー番組の歌手オーディションでグランプリを獲得。2002年に「窓絵」でデビューします。資生堂やユニクロのCMや映画・ドラマのタイアップ曲を手掛けているため、熊木さんの歌声を知らず知らずのうちに耳にしている人も多いのではないでしょうか。