ひたすら結婚資金を貯金しながら女性を避ける「絶食系男子」の悲しいトラウマ
異性にまったく興味を示さない、草食系男子ならぬ“絶食系男子”が増えているといいます。今回話を聞いた男性は、結婚願望を持ちながらも、女性との出会いを避けている珍しいケース。いったい、どういうことなのでしょう?
田中謙さん(仮名・32歳)が就職氷河期に苦労を重ねて入社した総合商社は、まさに「東京で消耗する」というフレーズを体現したような職場。同僚が次々と去っていくなか、若き管理職として部下をまとめる立場にあります。
そんな田中さんは安定した収入に加え、一定のコミュ力を備えていますが、とある理由でまったくと言うほど女っ気のない生活を送っているようです。
上京したのに大学デビューに失敗
なぜ絶食するに至ったのかは、以前付き合っていた彼女との別れ方に起因しています。
「今まで付き合ったのは1人だけです。大学時代にバイトで知り合った女の子でした」と語る田中さんは、大学進学と共に上京。周囲の浮ついた空気についていけず、大学デビューに失敗してしまいます。
心が許せる友人が誰もおらず、人でごった返すキャンパスに嫌気がさし、「少しでも時間が空くと一旦自宅アパートに避難していた」と言います。
大学生活を謳歌する同級生を横目に、大学とアパートを日に何度も往復する生活を送っていた田中さんに変化が訪れたのは大学2年生の頃でした。
書店でのアルバイトに望みをかける
「たまたまた立ち寄った書店でアルバイトの求人広告を見つけました。電車で30分くらい下った駅で、同じ大学の人に会うこともなさそうだったので、応募してみることにしたんです」
比較的大型店舗であるその書店は、慢性的な人手不足ですんなり採用が決まります。同僚は本が好きな学生が多く、共通の話題も味方して、東京に来て初めて友人といえる存在ができたそうです。
そんななか、田中さんと同じく電車で通勤するバイト仲間の女の子との関係が急速に発展していきます。