「実はムダだらけの営業」を変えるため、僕が20歳で起業した理由
政府が推し進める働き方改革。さまざまな働き方の波が広がっているが、なかでも「副業解禁時代」が来たと言われるようになって1年が経った。
2018年1月、厚生労働省が「モデル就業規則」において副業を原則禁止・制限していた従来の規定を削除したことから始まったこの流れ。しかし、具体的にどうはじめてよいのかわからない人も多いと思う。
そんななか国内初の営業特化型クラウドソーシング「kakutoku(カクトク)」を立ち上げたのが、カクトク株式会社代表取締役の満田聖也さん。
営業職にとっては願ったり叶ったりのサービスだが、代表の満田氏はなんと20歳で会社を興した。どんな人物なのか、本人に話を聞いた。
若手起業家というだけでちやほやされがち
――満田さんは20歳で起業され、現在23歳で2000名以上のプロ営業が登録するサービス「カクトク」を順調に成長させていらっしゃいますね。
満田聖也(以下、満田):ありがとうございます。とても嬉しいですが、若いから褒められているのか、純粋に内容が褒められているのか見極めないといけないなって、いつも思っています。だから僕、感想は真に受けないようにして、もらった言葉の内容のみを受け止めるようにしています。これは企業やユーザーのフィードバックも同じですね。
――営業支援プラットフォーム「カクトク」とはどんなサービスですか?
満田:フリーランスの営業職の方を、営業人材が足りない企業とマッチングするサービスです。スタートアップ企業を中心に約150社に導入いただいており、登録者は2000人を超えました。
採用難が続く中、企業は効率よく敏腕営業マンの力を借りられます。フリーランス人材の増加や、副業ブームも追い風になり、マッチング数は順調に伸びています。
実はムダだらけの日本の営業スタイル
――利用者には、どんな営業職の方が多いですか?
満田:実は営業職の人が、本当に商品を売ることができている時間は、たった24%なんです。つまり一日だと、2~3時間程度。リスト作成や移動の時間などの営業以外の業務時間が多く、また無謀なテレアポや飛び込みなど非効率なことも多い。この状態に課題感を感じている営業人材の方に共感してもらっています。
――もともと起業したかったのでしょうか?
満田:想いは高校3年生の頃からです。具体的な事業のイメージはなかったですが、何か行動を起こしたくて、同じく起業を夢みる友人と一緒に月1でピッチイベントを行っていました。高校生、大学生、主婦、中小企業の経営者、会社員と多岐に渡るジャンルの人が毎回20人ほど集まるイベントになり、白熱した議論を交わしていましたね。