『翔んで埼玉』大ヒットの裏で…大宮VS浦和の熱き不動産バトル
落ち着いた文教都市として人気の「浦和」
また、峰不二雄ちゃん(全宅ツイ)は、大宮のライバル都市である「浦和」に注目します。その人気は23区の一部山手線駅を凌駕するほどだとか。
「現在、浦和駅周辺は続々と新築マンションが建築されています。例えばブリリア浦和の坪単価が345万円なんですが、この単価なら2017年に日暮里駅のステーションガーデンタワーを買えたくらいです。山手線駅に匹敵する人気タウンが浦和と言えます」
県内のみならず都内や他県からの人口流入が続き、浦和人気に拍車がかかるのは、「ひとえに文教都市としての魅力があるからだ」と、口にします。
「浦和の奥様達の、お子さんへの勉強関心度は非常に高いです。それこそ他県から越してきた人が『ちょっと周りのお受験組とは合わない』と逃げだすレベルです」
「ついにあのハウスメーカーが浦和にも来たか!」
浦和といえば、浦和第一女子高等学校、浦和高等学校といった県内屈指の進学校を擁する文教都市として知られています。PM君は「中学校の学区も不動産価格に影響する」と補足します。
「不動産的視点では『市立常盤中学』の学区は無視できません。マンション用地を仕入れるにしても、道を挟んで校区かそうでないかで価格が大きく変わるほどです。
浦和の公立教育のレベルは高く、さらに都内への通勤時間や不動産価格のバランスもいいので、人気化するのも頷けます」
しかし人気化した結果、一部の地元住民からは困惑の声も出ているようです。
「最近、駅前で執拗に『家を買いませんか?』と声をかけられることが増えたと、浦和在住の友人が愚痴ってましたね。ほかにも浦和の古い住宅街の一戸建が更地になったと思ったら、狭小住宅が3戸建ったので『ついにあのハウスメーカーが浦和にも来たか!』と思いました」(PM君)
永遠のライバル「大宮VS浦和」にも変化が
埼玉の二大人気都市である、大宮・浦和は、長年ライバル関係にあることでも知られています。しかし、「その関係性に少し変化が生まれている」とPM君は指摘します。
「交通や商業の中心の大宮と、行政や金融の中心の浦和という構図だったのですが、生活利便性に関してはどちらかの街に住んでいれば、もう片方の街に行く用がないくらい便利なのであまり差がありません」
そんななか浦和に変化をもたらしたのが、2013年の湘南新宿ラインの停車と、2015年の上野東京ラインの開業です。